(学校で教えてくれない経済学)
NY市場が米独立記念日のため休場で、つなぎとして、4日夕方届いたニューズウイーク誌日本版最新号を読みながら2~3、オヤッと思う記事を拾ってご紹介させいただきたい。
「苦渋の決断、でもこの笑顔」のタイトルで、メルケルさんの茶目っけたっぷりの顔をページ一杯に載せ、メルケルは、「イタリアやスペインは、ドイツが求める域内銀行の監督機能一元化に同意。ユーロ参加の金融行政と財政の将来的な統合へ筋道をつけた。」「スペインやイタリアの国債利回りは急低下、ユーロの信頼も回復。名を捨てて実を取った。」と好意的にまとめていた。
「ユーロ危機に乗じるベルルスコ―ニ」のタイトルで、ローマ発で、バービー・ラッツア・ナド―記者が「イタリア首相モンティの支持率は、就任時の71%から6月には33%まで下落、一方、ベルスコ―ニの自由民権党の支持率は、ユーロ反対を表明してから15ポイント上昇した。ベルルスコーニは「51%でいい。票をわたしにくれればイタリアを危機から救いだして見せる。」と党の集会で語ったと書いていた。日本に居ると、あの女性スキャンダルのベルスコ―ニはとっくの昔、政治生命を絶たれたものとばかり思ってしまうが、さにあらずである。モンティは、先日開かれたEUサミットで大芝居を打って、メルケルを翻意させた。それもこれもモンティの支持率急落が背景にあったのであろう。
「中国経済はやっぱり張リ子の虎?」と題してル―ク・ブラウン記者が「統計データのずさんさが最近明らかになった。中国政府が景気の悪化をごまかすため意図的に電力消費量を操作していると経済学者の多くは見ている。」と書き「政治スキャンダルで揺れる共産党は、指導部の団結を守るのに精いっぱいだ。」と結んでいた。中国は、尖閣問題や南沙諸島へ軍艦を送らずに警備艇に留めてお茶を濁しているが、共産党内部の苦しい家庭の事情を反映しているのだと思うと、分かりやすい。
「中国新指導部を買いかぶるな」の見出しで、ミンシン・ベイ氏(クレアモント・マッケンナ大学教授)が「派閥人事がまかり通る限り、彼らの能力に大きな期待は出来ない。輸出の不振と国内需要の弱さに足を引っ張られて「中国型モデル」が息切れし始めたという見方が出ている。新指導部は難しい構造改革を避けて通れない。ところが、新しい世代のリーダーが出て来ても、うまく政治を運営出来るか.最も有能な人材が頂点に立てるかどうか疑問だ。」と突き放して書いていた。
米大統領選挙関連では、ロムニー候補が、副大統領候補にフロリダ州選出のキューバ系マルコ・ルビオ上院議員(41)を選べばオバマ再選の脅威になるとマイケル・メドべド記者が書いていた。誰が次期米大統領になるか。日本に限らず世界は大いに影響を受ける。「マルコ・ルビオ」という名前を頭の片隅に入れておいてもムダではなさそうだ。(了)
NY市場が米独立記念日のため休場で、つなぎとして、4日夕方届いたニューズウイーク誌日本版最新号を読みながら2~3、オヤッと思う記事を拾ってご紹介させいただきたい。
「苦渋の決断、でもこの笑顔」のタイトルで、メルケルさんの茶目っけたっぷりの顔をページ一杯に載せ、メルケルは、「イタリアやスペインは、ドイツが求める域内銀行の監督機能一元化に同意。ユーロ参加の金融行政と財政の将来的な統合へ筋道をつけた。」「スペインやイタリアの国債利回りは急低下、ユーロの信頼も回復。名を捨てて実を取った。」と好意的にまとめていた。
「ユーロ危機に乗じるベルルスコ―ニ」のタイトルで、ローマ発で、バービー・ラッツア・ナド―記者が「イタリア首相モンティの支持率は、就任時の71%から6月には33%まで下落、一方、ベルスコ―ニの自由民権党の支持率は、ユーロ反対を表明してから15ポイント上昇した。ベルルスコーニは「51%でいい。票をわたしにくれればイタリアを危機から救いだして見せる。」と党の集会で語ったと書いていた。日本に居ると、あの女性スキャンダルのベルスコ―ニはとっくの昔、政治生命を絶たれたものとばかり思ってしまうが、さにあらずである。モンティは、先日開かれたEUサミットで大芝居を打って、メルケルを翻意させた。それもこれもモンティの支持率急落が背景にあったのであろう。
「中国経済はやっぱり張リ子の虎?」と題してル―ク・ブラウン記者が「統計データのずさんさが最近明らかになった。中国政府が景気の悪化をごまかすため意図的に電力消費量を操作していると経済学者の多くは見ている。」と書き「政治スキャンダルで揺れる共産党は、指導部の団結を守るのに精いっぱいだ。」と結んでいた。中国は、尖閣問題や南沙諸島へ軍艦を送らずに警備艇に留めてお茶を濁しているが、共産党内部の苦しい家庭の事情を反映しているのだと思うと、分かりやすい。
「中国新指導部を買いかぶるな」の見出しで、ミンシン・ベイ氏(クレアモント・マッケンナ大学教授)が「派閥人事がまかり通る限り、彼らの能力に大きな期待は出来ない。輸出の不振と国内需要の弱さに足を引っ張られて「中国型モデル」が息切れし始めたという見方が出ている。新指導部は難しい構造改革を避けて通れない。ところが、新しい世代のリーダーが出て来ても、うまく政治を運営出来るか.最も有能な人材が頂点に立てるかどうか疑問だ。」と突き放して書いていた。
米大統領選挙関連では、ロムニー候補が、副大統領候補にフロリダ州選出のキューバ系マルコ・ルビオ上院議員(41)を選べばオバマ再選の脅威になるとマイケル・メドべド記者が書いていた。誰が次期米大統領になるか。日本に限らず世界は大いに影響を受ける。「マルコ・ルビオ」という名前を頭の片隅に入れておいてもムダではなさそうだ。(了)