こどもの感性に寄り添う裏技講習会
江嵜企画代表・Ken
「こどもの感性に寄り添う裏技」と銘打って、北海道から伊藤善彬(いとうよしあき)氏をお迎えして11月18日、講習会を神戸私学会館で開く。多忙と思うが時間が許せば参加されたいと、同じマンションにお住まいでプロの腹話術師でもあるYさんから招待され、楽しみにして出かけた。ただ、この日は午後2時から姪の結婚式があり、中座OKをあらかじめもらい、止むなく午前中のみ拝聴させていただいた。
会場の兵庫県私学会館はJR元町駅下車、徒歩5分、講習会開始前10分に着いた。広島など遠方から来られた方、学校の先生方、保育士さんなど含め、30名近い方が既に集まっていた。あとで分かったが、老人施設勤務の方もおられた。講師の伊藤先生のプロフィールは、昭和11年生まれ、中学校14年、小学校で21年間教鞭をとられ平成9年定年退職、あと平成11年まで幼稚園長を2年勤め、あと平成19年まで北海道大学非常勤講師、現在吉田学園総合福祉科の非常勤講師を勤められる傍ら腹話術・児童文化財を講演しておられると知った。
休憩をはさんで約2時間、いろいろな話しが出た。伊藤語録として、印象に残る言葉を並べると、①分かるまで繰り返す、②からだで覚えた事は忘れない、③おなかのなかで赤ちゃんは聞いており、妊娠5ケ月で聴覚は完成する、④右脳は老化しないから右脳を刺激する手立てを考えることが大切です、ということだった。特に、右能は老化しません、と言う言葉にピクッと来た。
子供に合わせた演出としては、「つかみ」が大切で、観客をペースに乗せる、手遊び、手拍子、掛け声をかける。それと、「余韻を残して終る」というご指摘が印象に残った。まだなにかあるんかな?、とおもうところで止めることが大事なのだろう。特に子供相手の場合、意外性の演出は欠かせない。さらに、「盛り上げて終る」。もっと見たいと言うところで終る、余韻を残して終るのだそうだ。人生、万事、これだな、と感心した。
「手あそび」では、靴下を手にはめて、たちどころに遊具が出来ると、実演を楽しんだ。マリオネットの実演では、「犬の散歩」が面白かった。前足には糸をつけない。糸は後ろ足につけるのが鉄則と、文字通り「裏技」をご披露いただいた。午後からYさんの腹話術が予定されていたが、姪の結婚式が控えている。後ろ髪引かれる思いで、会場を後にしたことを、白状する。多くの事を教えられた。Yさんにひたすら感謝である。(了)