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NYダウ新興国通貨安受けて続落も、一部米投資家は、米国のファンダメンタルズは不変と強気と27日付け

2014-01-28 10:04:02 | 経済学
WSJ紙(学校で教えてくれない経済学)


スペインTVEは28日朝の放送で、27~28日開催の米FOMCの会合で量的緩和縮小が継続されると見て、ドル買い・アルゼンチンペソ売りが続く見通しと伝えた。アルゼンチン政府が外貨準備を増やすとの発表後週末の市場は一端落ち着いたが、インフレ率が昨年比30%へ拡大している。アルゼンチンペソを売り、ドルと交換する動きは止まっていない。香港ATVもアルゼンチンペソ下落を伝え、香港ハンセン株価指数が週明け27日、2.1%値下がりした。中国の製造業指数低下も相場下落にインパクトを与えたと伝えた。韓国KBSも世界同時株安を伝えたあと韓国株価総合指数が27日30ポイント下げ、韓国ウォンも下げた。新興国経済の先行き不安からブラジルレアル、トルコリラも値下がりしたと伝えた。一連の新興国通貨下落の背景には、関係国の政治的不安定が指摘されると解説していた。

28日朝放送のワ―ルドWaveMorning「世界の扉」コーナーで、新興国での通貨安の背景にタイ(2月)、インド(4~5月)、南アフリカ(4~5月)にそれぞれ総選挙、インドネシア(6~7月)、トルコ(6~8月)、ブラジル(10~12月)それぞれ大統領選挙が取沙汰されている。一方、ヨーロッパでは、ドイツひとり勝ちの状態で、ドイツに海外から大量の資金が流入、ドイツでは不動産バブルが既に発生している。ところが、スペインでは12月の失業率は26.7%、多くの家庭では出費を減らしギリギリの生活を強いられ、ドイツとの格差は拡大の一途と解説していた。

28日朝放送の米ブルームバーグも新興国株価、通貨下落を取り上げ、27日の NYダウは先週末比41ドル安、15,837ドルと伝えた。今回の世界同時株安は、米FRBによる国債購入削減と中国の金融引き締めが同時に行われたことが影響した。ただ、不思議ながら商品相場は売られなかった。キャタピラーは好決算を発表したが、コスト削減効果による。売り上げは減少している。ゲスト出演したキャタピラーCEO、Helmann氏は設備投資拡大には慎重だと話した。27日のその他NY市場では、原油(WTI)が先週末比バレル92セント安、95.7ドル、NY金はオンス90セント安、1,263.60ドルで取引された。NY債券市場では10年物米国債の利回りは2.735%へ小幅上昇した。為替市場ではドルが売られ、1ドル=102.56円、1ユーロ=140.22円だった。ドル、ユーロ共、対円レートで買い戻された。

ワ―ルドWaveMorning「経済情報」出演の三井住友銀行、山下えつ子氏は「中国の製造業指数の下落がきっかけで株価が下げた。米新規住宅販売件数が予想外に減少した。ドルは対円で一時1ドル=101円台まで売られた。新興国の一部に政治不安が存在している。新興国経済はすぐに解決しない。」と話していた。27日付けのWSJ紙電子版でDanStrumpf記者は「一部投資家はアメリカ経済のファンダメンタルズは全く変わっていない。NY株価は調整後戻すとみている。」と今回の調整は一時的と予測していると書いた。28日朝放送の中国CCTVで李克強首相は「貧困からの脱出に力を入れる。」と力説していた。富める者と貧しい者の格差是正。強い者は益々強くなる流れに中国がメスを入れようとしている。(了)

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