先日の臨床実践塾で、「ET療法」(^o^)をやったのですが、これは術者の想像力とも関係します。
上の写真では、上部胸椎が右に歪んでいるのを見ているのですが、それを調整するには、術者のイメージが大切になります。
ただ、手を当てているように見えるかも知れませんが、実は上部胸椎の正しい骨格をイメージしているのです。
つまり、そのイメージをすることで、患者さんの骨の歪みが整ってくるのです。
その時に、術者と患者の繋がりが必要なので、そのための訓練が必要になります。
あまり使わないテクニックなので、詳しく説明しませんが、患者さんとの信頼関係を築くのにも役立ちます。
信頼関係と言えば、患者さんが信頼してくれるのは、術者がどれだけ経験しているにもよります。
ですから私たちは、常に「検証」を意識しています。
「あの本にこのように書かれていたからこれでいいだろう」ということはせず、「ほんとうだろうか」と疑いながら臨床をしています。
そうすることで検証への意欲が出てきます。
そして何度か検証をすれば、「自信」がついてきます。
その自信というのは、患者さんにも伝わります。
これまで何度も検証方法を考えてきましたが、それは価値あるものだと考えています。
一番難しかったのは「背部兪穴」の検証でした。
同じ被験者に何度も鍼をするわけにはいかないからです。
さらに、一度鍼をすれば、その刺激は残るので、何度も同じツボをつかうわけにもいかないのです。
ある医師が言いました。
「新城先生が他の鍼灸師と違うのはちゃんと検証しているから・・・」と。
拙著『人体惑星試論奥義書』を読むとわかりますが、いくつも検証方法を書きました。
それは「検証こそが進歩になる」と考えていたからです。