督脈への巨鍼療法
おそらく経験したことのない人には理解できないと思います。
七星鍼法には特殊鍼法と呼んでいる鍼がありますが、この巨鍼療法も特殊鍼法に入ります。
この巨鍼療法でも特殊なのが、督脈を通す手法で、督脈に巨鍼をすると、ほとんどの人が眠たくなります。
だから、「帰りの電車で寝過ごしてしまった」と言う人が多かった。
ですから、あまり使わないようになっていたのですが、コロナのころから、異常に疲れている人が多くなってきました。
なので、「熟睡させて疲れを取る」目的で、たまに使うようになってきました。
先日も「この鍼をしたら」、「帰りの電車で爆睡してしまった」という方がいました。(^o^)
それを逆手に取れば、疲れた人を元気にすることが出来るはずです。
何故なら、
「疲れというのは、脳の疲れだからで、脳の疲れは寝ることで解消できるからです」
巨鍼療法
巨鍼療法は、従来の鍼治療と異なり、より深部の筋肉や組織に直接アプローチすることで、免疫機能や体の自然治癒力を高めるとされる療法です。
この治療法が免疫機能に影響を与える機序について、以下のような要素が考えられています。
自律神経の調整
巨鍼療法は深部の筋肉や組織に刺激を与え、交感神経と副交感神経のバランスを整える効果があるとされています。副交感神経が優位になると、リラクゼーション反応が高まり、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が抑えられます。コルチゾールが減少することで、免疫細胞の活動が促進され、免疫機能が向上します。
血流改善とリンパ循環の促進
深い刺鍼による筋肉の緊張緩和により、血流やリンパの流れが改善されます。これにより、免疫細胞が体内を効率的に巡り、病原体への応答がスムーズになります。また、血流が良くなることで、体温も上がりやすくなり、免疫力が高まると考えられています。
炎症反応の調整
巨鍼療法が持つ抗炎症作用も免疫機能の向上に寄与しています。深部への刺激によって、体内で抗炎症性のサイトカイン(免疫細胞間の情報伝達分子)が放出され、炎症が抑えられることが示唆されています。このことで、過剰な炎症を防ぎながら、体が病原体に対して適切に応答する力がサポートされます。
ナチュラルキラー(NK)細胞の活性化
一部の研究では、深部の組織刺激がNK細胞を活性化させる可能性が示唆されています。NK細胞はウイルスやがん細胞の排除に重要な役割を果たすため、これらの細胞が活性化されると免疫機能が高まると考えられています。
これらの効果により、巨鍼療法は免疫機能の調整や向上に寄与する可能性があると考えられています。
睡眠と免疫機能
睡眠は免疫機能にとって非常に重要です。
十分な睡眠をとることで、免疫系が適切に機能し、感染症や病気から体を守る力が高まります。
具体的には、睡眠と免疫には以下のような関係があります。
免疫細胞の増加と活性化
睡眠中、特に深い眠りに入ると、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)やT細胞といった免疫細胞が活性化し、体内のウイルスや細菌を攻撃する力が高まります。これにより、病原体の排除がスムーズになり、病気にかかりにくくなります。
炎症を抑える
睡眠不足が続くと、体内の炎症反応が高まりやすくなり、慢性炎症につながる可能性があります。慢性炎症は、心血管疾患や糖尿病、がんといったさまざまな病気のリスク要因です。十分な睡眠をとることで炎症が抑制され、病気の予防につながります。
抗体の生成をサポート
睡眠はワクチン接種後の抗体生成にも関与しています。ワクチン接種後、十分な睡眠をとることで、体内の抗体レベルが上昇しやすくなり、ワクチンの効果が高まることが示されています。
ストレスホルモンの低下
睡眠不足になると、コルチゾールと呼ばれるストレスホルモンが増加し、免疫機能が抑制されます。良質な睡眠をとることでコルチゾールの分泌が抑えられ、免疫系が正常に機能します。
ただ、この鍼は熟練してないとできないので、そこまで鍛錬する鍼灸師がいるかどうかです。
ですから、訓練会みたいなのを考えた方がいいかも知れないと考えています。