F社本社FFホール
地元神戸住吉生まれの食品メーカーF社の第62回株主総会が6月23日(木)午前10時から神戸ポートアイランドにあるF社本社FFホールで開かれ楽しみにして出かけた。会場の様子をいつものようにスケッチした。
今期のF社の業績は売上高は550億円(3.9%減)でまずまずも利益面では、営業利益、31億円(27%減)、経常利益、35億円(25%減)、純利益21億円(37%減)と良くない。
社長さんは「不採算品目の大幅削減、残業ゼロを断行した。資本効率(ROE)の向上を意識して、増配、不要資産の売却、自己株式の消却・取得などを行った。引きつづき株主様の一層のご支援を賜りたい」と事業報告を終えた。
恒例により出席株主との質疑応答の時間に入る。
一番で手を挙げた。「御影から来ました。地元住吉の創業企業であることに誇りを感じています。西宮文化協会事業として鳴尾工場見学の機会に恵まれ、安心安全を社是としていることに共鳴し、ささやかながら100株株主になりました。
実は、いま、内心会社を心配しています。
コロナで大変なところに、ウクライナでの戦争になった。原油が上がり、食料の国際相場が上がった。物流費が上がった。梱包代、資材費が上がった。悪いことに1ドル=136円になった。御社は値上げすると新聞で知った。社長さんから生のお話を是非お聞かせ願いたい」と質問した。
社長さんは明るい表情で「ご質問というより激励いただいたと受け止めた。環境は厳しい。あらゆる手段を講じて(値上げも含めて)乗り切る」と力強い返事があった。
この日、筆者を含めて5人が手を挙げた。
ある男性は「大豆は輸入か」と聞いた。社長さんは「100%国産。北海道産大豆を使っている。外国大豆は粒が小さく、当社の仕様に合わない」と答えた。
「品質監査はどうなっているのか」とある男性が聞いた。安心安全は当社の生命線である。生産現場の足元にカメラおいて環視している。安全基準をクリアしないと出荷しない。安心して欲しい」と答えた。当社は2022年「健康経営優良法人」に認定されている。
男性が「今回はじめて株主になった。不採算企業の売却、自社株買いと事業報告書にある。」と尋ねた。「今期、徹底して不採算事業、不採算商品は処分した。自社株買いも含めROE5%を念頭に前向きで対応している」と答えた。
配布された事業報告書によれば当社は2025年目標に①女性役員比率を現座の20%を30%、②女性管理職比率を現在の7%を20%、③男性育児休暇率を現行の22%を100%としている。子育て支援にも力を入れている様子を総会前に映像で流していた。
株価はコロナ下、減益決算を受けて現状2,000円で低迷している。社長さんの自信に満ちた表情を見られ、1年先の63回株主総会が楽しみだ。(了)