上の赤い四角で囲んだ兪穴の実験をしてみてください
背部兪穴は鍼灸学校1年生のときには、「わかりやすいがたいツボだ」と思っていましたが、学習するうち(臨床をするうち)に「おかしい」と思うようになりました。
多分、多くの方々がそう思ったのではないでしょうか。
上の図は伝統鍼灸でのツボと七星論でのツボを表したものです。
こう思う人がいるかも知れない。
「何でちゃんとツボがあるのに七星論でツボを創る必要があるのだ」と。
ごもっともです。
がしかし、伝統鍼灸で「肝兪」とか「腎兪」とかに鍼をしても、それらの臓器に反応が無かったらどうしますか、と言うことです。
ですから、ネットで見ても、「背部兪穴は合わない」と愚痴をこぼしている人がいます。
そういう人は真剣な人だと思います。
何故なら、合わないツボを使い続けるのではなく、「何故合わないのだ!」という疑問を持つのが真剣な人だと思うからです。
私は、いろんな疑問があって七星論(人体惑星試論)を生み出して、いろんな検証で、いろんな疑問を解いてきたのですが、この背部兪穴の問題もそれに含まれます。
しかし、「臨床で合わない」と思っても、それを検証する方法が分かりませんでした。
普段の検証は、「経絡筋力テスト」で確認できても、背部兪穴はそれができないのです。
ですから長い間、その検証はできませんでした。
しかし、ある時、「鍼を刺してみればいいのではないか」と考え、その方法で検証することにしました。
その実験をしてから、すぐに「臨床実践塾」がありましたので、臨床実践塾でもそれをやってみました。
お見事でした。
伝統鍼灸での「腎兪」と七星論での「腎兪」(腰部の腎)の比較ができたのです。
その時参加した先生方は、口をポカーンと開ける人や、目がキラキラ光る人がいたのを今でも覚えています。
そして、何よりも大切なことは、検証方法まで公開したことです。
検証方法」(実験方法)を公開して、その通りになれば、誰も文句はないはずです。
誰でも、自分の持っている知識を否定したくありません。
しかし、実験して見せられたら、自分の知識も否定せざるを得ないはずです。
目の前で見た実験を否定できるほどの実験を見せる事が出来ればいいのですが、多分それはできなかったはずです。
私は、七星論の優位性を言いたいのではなく、
「何が真実なのか」を知りたいのです。
このようにして七星論を組み立てて来たのですが、何度も挫折しかけましたことは言うまでもありません。
現在でも七星論を否定したい人はいると思いますが、否定するには、なが~い年月が必要です。
しかし、なが~い時間をかけたにも関わらず、落ち込む嵌めになると思います。
理由は、私もなが~い年月をかけて実験を繰り返して組み立ててきたからです。
そして、七星論で考えた治療法(七星鍼法)も、否定できないものばかりだと思うからです。
七星鍼法には多くのテクニックがありますが、どれをとっても否定できないものばかりです。