明治天皇に捧げられた「君が代」は、国歌としてふさわしくありません。天皇家の人々も、「君が代」は歌いません。自分たちに捧げられた歌ですので。
「大日本帝国憲法」時代は、主権者は天皇であり、同時に現人神(あらひとがみ)でしたので、明治天皇に捧げられた「君が代」を国歌とするのは自然なことでした(法律で「君が代」を国歌とはしていませんでしたが、それは戦前の文部省が、強制すべきものではないと判断していたからです)。
しかし、憲法が改正され、主権者は、天皇から国民にかわりましたので(「日本国憲法」第1条)、「君が代」は、国歌としては不適切な歌となったのです。
「君が代」は、明治天皇賛歌として残し、国歌は新しく制定しなければなりません。
私は、イデオロギー色のない自然を賛美した歌が、日本国にはふさわしいと思いますので、「桜」か「故郷」がよいと思います。
国歌を、法律や条例で縛らなければならないとは、わが日本国の悲劇です。
国歌を変えることは、喫緊の課題といえるでしょう。
武田康弘