静物の撮影や望遠での撮影、
とりわけいま流行りの超望遠ズーム(35mm版合算で1000mm以上)付のカメラでの撮影には三脚がないと困ります。ちょうどよい木などがそばにあれば代用できますが、やはり三脚は必需品。わずかな手振れは、解像力不足の写真をつくってしまいますのでね。
かつて、わたしは大口径の天体望遠鏡で月面や惑星面の写真を撮っていましたが、合成焦点距離が10000mm(10m)から30000mm(30m)程度になるため、シャッターショックは厳禁で、カメラ側のシャッターは使えず、望遠鏡の筒先に黒い厚紙を離して置き、シャッター代わりにしました。体重移動の揺れが地面から望遠鏡に伝わるために、注意深く筒先で厚紙を移動させたものです。かつて「天文ガイド」などの専門誌に入選した写真は、そのようにして撮りました。
もちろん一般撮影ではそこまで神経質になる必要はありませんが、デジタル時代になり、パソコンで拡大してみる機会が増えたため、わずかな手振れも気になるものです。
大型の三脚を持ち歩くのは現実的でありませんので、軽くて小さなミニ三脚が便利ですが、ほとんどは造りがヤワで、手振れ防止には役立ちません。わたしは、長いことマンフロット(イタリア製)の低アングル専用を品を工夫しながら使ってきましたが、紛失してしまったのを機にいろいろ見て回り、素晴らしい三脚に出会いました。日本のベルボンの製品ですが、設計も造り見事で嬉しくなりましたので、ブログにします。
ベルボンULTRA MAXi mini III は、小型軽量(実測555g)で、小さなカメラバックに入ってしまいますが、信じられないくらいブレがなく、堅ろうです。高さも5段に伸ばすと意外なほどですし、連続でカチカチカチカチと回せば伸び、戻すのも同じ。面白いほど簡単で素早く出し入れできますし、伸ばしてもブレが少ないのは驚きです。
見本写真にあるカメラは、小型フルサイズのソニーRXー1Rですが、大型の一眼タイプα99でも使っています。姿は、賢くて可愛いロボット『R2D2』に似ていますので、ベルボンさん、商品名(愛称)をそうしたらよいと思いますが、どうでしょう。映画会社からクレームが来るかな?
武田康弘