佐藤忠良は、わが国を代表する国際的な彫刻家(唯一、パリの「国立ロダン美術館」に招待され個展を開き、絶賛)ですが、
「わたしは職人だ、金も名誉もいらない。」というホレボレするような人間性の持ち主でした。
芸術院会員も文化功労賞も文化勲章も断った筋金入りの男でしたが、作品の凛とした美しさにそれは表れています。
小学一年生の教科書に載っている「おおきなかぶ」(ロシア民話)の見事な挿絵でも知られますが、福音館書店の絵本は、1966年からすでに157刷りという超ベストセラーです。
学歴社会を痛烈に批判し、また、教科書検定における文部省の役人の「滑稽なまでの愚かさ」を暴いてもいますが、一昨年、99才で亡くなりました。
広大な『川村記念美術館』の受付近くの木立に立つ凛として美しい女性像「緑」を、わたしの写真でご覧ください。
写真データは、SONY α99・ツァイス プラナー50mmF1.4 f3.2 1/100秒 iso1000(暗いので感度が上がりましたが、A3に伸ばしても実に美しい画像です)。Jペグ。
武田康弘