思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

百田尚樹を批判 「ご自身が戦犯の第一人者、である昭和天皇・・」 清水光子さん(福田良三の実娘・84歳)

2014-08-24 | 社会批評

 放送作家の百(ひゃく)田(た)尚(なお)樹(き)の発言=「国家があって個人の幸福がある。国家のために死ぬ生き方を思い出そう」 に対して、
清水光子さんがコメントしていますので、ご紹介します。

 ※百田尚樹は、「永遠の0」の作者で、安倍首相と同じ「戦前の日本主義の思想」をもち、首相の肝いりでNHKの経営委員になった人。

 

    ちょっと過激かもしれまさせんが           清水光子

  昭和天皇はエイキュウ戦犯が、靖国神社に祭られてからは、参拝されていません。本当はご自身が戦犯の、第一人者ですのに。

  最近、小学校からの友人と会話で、彼女も、講和状約のあと天皇は、悪かったと、責任を取るべきだといって、私たち同じように思っておりましたことがわかり、すっきりしました。

  戦前から戦後、大事な人が戦死しても名誉に思っておるふりをし、食べるもの着るもの、本もない、貯金は封さ、インフレは凄く、母がいたから、生きて来れたと思います。

  政府、政治家は国民のことは「使い捨て」でした。

 今は、私たちに、主権があるのです。個人の主権を、しっかり守りましょう!

 (※写真は、今年(2014年)5月14日・白樺教育館で 光子さん84歳・わたし62歳 。クリックで拡大)

 
 
清水(旧姓・福田)光子さんは、今年84歳ですが、福田良三の実娘です。
 福田良三は、旧海軍中将 正義感に溢れる軍人。昭和天皇にも近い人で、敗戦時は、台湾の警備府長官でした。東京裁判では、「尖閣列島(魚釣群島)は自分(台湾州)の管轄区内であった」と証言しています。

 戦時中の1943年に勲一等瑞宝章受章を授賞、戦後はB級戦犯として1946年12月から1952年まで6年間獄中に(光子さんが16才から22才まで)。


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以下は、私のコメントです。

 

 清水光子さんの文章=コメントは、光子さんの人間としての卓越性を表すものです。

 わたしたちの多くは、自身の出自に囚われて、無自覚であれ、自分をゴマカシて生きています。残念なことに、われわれ日本人は、世俗の価値(東大が偉い・大企業が偉い・皇室が偉い)を超えて、一人の人間として「善美に憧れ求める」人生を送っていません。

 精神世界をつくる恋知(ほんらいの哲学)がないので、「世俗の価値」が絶対という平板で底の浅い生き方に陥ります。テレビを見れば、恐ろしく単純な価値意識が支配しているのは誰でも分かるでしょう。有名な人や物が偉い!?

 社会批判を述べる人も、直接話をすると、そのホンネは同じ「知歴財」の所有で「自分を飾っている」のが分かり本当にガッカリします。『存在』そのものの魅力ではなく、知識や、財産や、履歴や体験歴の『所有』で胸を張るのです。

 清水光子さんは、「戦前のエリート族」の家系でしたが、そこにとどまれば、なにが出来た(優秀さを示せた)ところで、「裸の人間としての価値」は持ちません。しかし、自らの出自の価値を相対化して、自身の赤裸々な内部の声=出自と戦前思想の双方を超えた考えをもち、それを表出された為に、大きな価値が生まれました。

 その発話行為で、出自・時代・状況に埋もれない「光子さんの実存」が輝き、自身の人生を意味あるものとしたのです。見事です。「一人の人間」として生きる!

 

コメント (2)
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