思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

豊かで美しく品位が高いとはどういうことか。マレイ・ペライアのピアノーヘンデルの組曲はその典型。

2018-09-06 | 芸術

 豊かとか美しさといえば、セレブといわれてテレビに登場する人のことか?(笑)、というと、それがまるで正反対なのが、ペライアのピアノです。わたしの知る限り、ピアノ演奏史上、もっとも豊かで美しい音であり、演奏です。

  はっきり言えば、テレビにみるセレブの顔や服装や肢体は、女性は「商売」の人としか見えませんし、男性は気味が悪いです。彼や彼女らは、自己の存在のありようを見つめる深く澄んだ目を持たないからでしょう。表面の飾りが存在のいやらしさを際立たせています。

 それと正反対の豊かさと美しさをもつのが、ペライアの音であり、音楽です。人目を欺くように作られた騙しの品位ではなく、内的世界=精神が気高いのです。ほんとうの品位に溢れ、香り立ちます。

 20年ほど前にこの録音が出た時、わたしの「豊かさ」のイメージとは、この音であり音楽だと皆に言いましたが、まだの方は、ぜひ、ペライアの奏でる【ヘンデル・クラヴィーア組曲2.3.5番 &「シャコンヌ」.スカルラッティ・ソナタ集(全7曲)】をお聴きください。もちろん「ペライア全集」の中にも入っています。

  ほんものの豊かさとは何か、がとてもよく分かります。





武田康弘

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする