思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

「法治国家」ではなく「人治国家」に堕ちれば、民主政治ではないことを知らない日本人の哀れ。

2020-06-29 | 社会批評



 民主政治とは、「法律」に基づく政治です。「人」が支配する政治ではありません。

政治家は、法律に基づき、法の精神を活かして、仕事をしなければならないのです。それが主権者の代行者としての務めです。

 民主国家とは、法治国家であり、人治国家ではないのです。

 首相の肝入りで法務大臣となった人が、買収の疑いで逮捕され、買収された側の市長や県議、市議たちもそれを認めている。
細かな話はいりません。法による統治=民主国家の根幹を担う法務大臣が買収容疑で逮捕されたという前代未聞の事件。この事態を前にして政権が交代しない民主国はありません。もしもこれで政権がそのままというならば、日本という国は、民主制国家ではないことを内外に宣言するに等しいのです。

 なぜ、わが日本は、ここまで堕落してしまったのか。それを許しているわたしたち主権者一人ひとりの責任が問われます。

 安保法制のときに、これほど異常な民主政国家は見たことがない」というニューヨークタイムス東京支局長のインタビュー記事が出ましたが、その時より状況はさらに悪化しています。法ではなく、人が支配するのは、独裁社会です。


武田康弘(元参議院行政監視委員会調査室・客員調査員)

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