37年前に感動した「自我の終焉」クリシュナムルティー著を再読。長年月-私の人生経験で熟成され、ますます深く共感。
自我拡張を諫(いさ)める思想や宗教は、思想や行為の経験を増やすことで自我をさらに強固としてしまう。
自我のツッパリが消えないと創造(なぞるのではなく生み出すこと)は不可能だが、それには愛が不可欠。豊かな愛のみが自我主義を消すことができ、創造的生を可能とする。
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何をおいても「愛」がなければすべては無であり、マイナス価値しか生まないが、公共的憤りに基づく社会悪との「戦い」がない愛は、溺愛や仲間内のイヤラシサしか生まない。
逆に愛に不足する戦いは、自我拡張の害毒しか生まない。
ともに人間失格であり人生の失敗だ。
自我主義を消去して透明な意識を得ないと、自由はなく、創造はなく、豊かな愛もない。
武田康弘