出発します。
桜島
どがーん
妹2に噴火の写真を送りつける
妹からの返信→「うわ( ̄◇ ̄;)」
すぐ着いた
梅崎春生「櫻島」の碑。引用すべき箇所はここではないと思うが……。
火山灰が降り注いでいるので、道路もこんな感じである。
日本一長い足湯である。使用時間、日没まで。
靴下をぬぎぬぎする。
入る
溶岩の中を歩く。
しばし溶岩を投げて遊ぶ
どがーん
国民宿舎のレストランにゆく。
桜島大根入り和風イタリアンパスタ……もう何でもかんでもだな。
バスを待つ。
どがーん
怖くて入れない
桜島の名所を巡るバスに乗る。
運転手兼ガイドさんが「左手に桜島大根がありますっ」といったので、一生懸命実物を見つけてようときょろきょろするわたくし。
↓
一般の人が近づける最高地点の展望台に着く。
たしか大正大噴火の火口。
今の火口
どがーん
天上
「私はむきなおり、寝台の所に来た。上衣を着ようと、取りおろした。何か得体の知れぬ、不思議なものが、再び私の背に迫るような気がした。思わず振り返った。
先刻の姿勢のまま、吉良兵曹長は動かなかった。天井を走る電線、卓上の湯呑み、うす汚れた壁。何もかも先刻の風景と変らなかった。私は上衣を肩にかけ、出口の方に歩き出そうとした。手を通し、ぼたんを一つ一つかけながら、異常な気配が突然私の胸をおびやかすのを感じた。私は寝台のへりをつかんだまま三度ふり返った。
卓の前で、腰掛けたまま、吉良兵曹長は軍刀を抜き放っていた。刀身を顔に近づけた。乏しい光を集めて、分厚な刀身は、ぎらり、と光った。憑かれた者のように、吉良兵曹長は、刀身に見入っていた。不思議な殺気が彼の全身を包んでいた。彼の、少し曲げた背に、飢えた野獣のような眼に、此の世のものでない兇暴な意志を私は見た。寝台に身体をもたせたまま、私は目を据えていた。不思議な感動が、私の全身をふるわせていた。膝頭が互いにふれ合って、微かな音を立てるのがはっきり判った。眼を大きく見開いたまま、血も凍るような不気味な時間が過ぎた。
吉良兵曹長の姿勢が動いた。刀身は妖しく光を放ちながら、彼の手にしたがって、さやに収められた。軍刀のつばがさやに当って、かたいはっきりした音を立てたのを私は聞いた。その音は、私の心の奥底まで沁みわたった。吉良兵曹長は軍刀を持ちなおし、立ち上りながら、私の方を見た。そして沈痛な声で低く私に言った。そのままの姿勢で、私はその言葉を聞いた。
「村上兵曹。俺も暗号室に行こう」
壕を出ると、夕焼が明るく海に映っていた。道は色穏せかけた黄昏を貫いていた。吉良兵曹長が先に立った。崖の上に、落日に染められた桜島岳があった。私が歩くに従って、樹々に見え隠れした、赤と青との濃淡に染められた山肌は、天上の美しさであった。石塊道を、吉良兵曹長に遅れまいと急ぎながら、突然瞼を焼くような熱い涙が、私の眼から流れ出た。拭いても拭いても、それはとめどなくしたたり落ちた。風景が涙の中で、歪みながら分裂した。私は歯を食いしばり、こみあげて来る嗚咽を押えながら歩いた。頭の中に色んなものが入り乱れて、何が何だかはっきり判らなかった。悲しいのか、それも判らなかった。ただ涙だけが、次から次へ、瞼にあふれた。掌で顔をおおい、私はよろめきながら、坂道を一歩一歩下って行った。」
港に帰ってきた。
どがーん
か、帰るぞ……
今年に入ってから爆発は40回を超えているらしい。
この世ならぬ者が渡ってくるようです。
わたくしは鹿児島に渡る