人生の裏側

人生は思われた通りでは無い。
人生の裏側の扉が開かれた時、貴方の知らない自分、世界が見えてくる・・・

変わらないもの

2016-07-10 12:26:25 | 詩的文章
”人間は成長しなければならない…”

こんな言葉に脅迫されたように、高みを目指して何かに励もうとしてきた

沢山の本を読み、沢山の知識を得、もっともらしい真理らしきものにも…

巡り合ったのだろうか?

年月を重ねるにつれ、賢くなり、成長したのか、と思ってきたものの…

このボケぶりは一体、どうしたものなのか…今日この頃

何かが向上したと同時に、何かが劣化する

何かを得たと同時に、何かを失う

僕はひたすらに光を求め続けた

何かの鉱脈に突き当たるまで、求めてやまないものがあった…

”一体、君は何を躍起になっているんだい?…僕には、

君が光に包まれながら、何かを目差して突っ走っているように見えるよ!

ああ…羨ましい限りだ…僕にはその情熱も、ひたむきさも、純粋さも無い…

けれど、僕には見えるんだ!…君はその光のトレースをひたすら歩み続けようとしているのが…

そうだよ!…だからこそ今の僕には、それが見えるのさ!

僕は君と違って…そうさ、相当狡猾だ、年季の入った古ダヌキだよ!

でもね…トレースは見通すことが出来るんだ!…

そう、知っての通り…光っているんだからね…”

何が成長で、何が衰退かは、公平なるあの目に委ねよう

光がか細い、微睡に消えそうなものだろうと、

真夏の太陽みたいな、眩いものだろうと、

何ら変わりなどない…

全面的照射…部分的照射、

照らされていることに何の変りもない

変わらないものこそは、何ものにも代えられない…



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする