人生の裏側

人生は思われた通りでは無い。
人生の裏側の扉が開かれた時、貴方の知らない自分、世界が見えてくる・・・

私のルネッサンス到来

2016-07-03 17:34:12 | 回想
人は誰でも人生のある節目で、視野が広がったとか、何かに開眼したとか、といった時機が有ると思います。
私の場合、昭和52年の秋から53年にかけて、ある宗教を辞めて、別のある宗教に関わったことが契機で、そんな事になりました。(このあらましは何度も触れています)
おそらく人生で、自分から歩み出したことで、人生観が一変したのは初めてのことだったと思います。それは、まるで私のルネッサンスが到来したかのようでした。
それ以前というのは、私の精神にはある宗教観念によって統制がかかっており、自分の感性のままに精神的な道を求め、親しむことは制限されていたのです。まるでヨーロッパ中世暗黒時代のように…。
そんな折、白光の五井先生との出会いは、実に大きいものが有ったのです。その白光会の青年部(私は白虎隊と呼んでいました)のサポートで、封建社会?から抜け出る事が出来たのですが、その代表をしていたK氏との縁により、さらにその昂揚した気分はある意味混沌とした、エーテルがかった、また一際揮発性に富んだものに彩られることになるのです。
忘れもしない、52年の晩秋K氏に誘われて、自称宇宙考古学者K先生を囲む集いに参加しました。
そこでK先生を通じ何が語られていたか…K先生といえば定番! 日本いや世界?の超古代を記す竹ノ内古文献です!
だが、それよりも私を引き付けたのは、私の宗教的縁のルーツともいえる伝説の大本教、そして新たなる未知なる秘典、”日月神示”に関する情報なのでした。
宇宙考古学者であるはずのK先生でしたが、このころ取り上げる話というのは、(ダニエル船長なるUFOの司令塔の話は別にして)これらが主要になっていたのです。話の内容もさることながら、この集いで印象に残っているのは、自由な空気、通気性を感じさせるスペースでした。
そこに参加していた人たちは、十数人くらいでしたが、異なる宗教信者たち、異相の学者、真理の探究者(私は相応なのか、どうか知りませんが、マンザラでもない、こういう紹介をされました)…実にバラエティに富んでいて、各人なりにそのエーテル色の強い集いに連なっていることでした。
これはこの少し前までの、思想統制下の集まりでは全く考えられないものなのでした。
そこで共有された、日本の風土に根付く根源的なものの顕現へと連繋する話、そしてこの何かコミュニオン(霊的共同)の萌芽を感じさせる場に連なること…これが私の意識下に眠っていたあるものを呼び起こし始めたと思っています。
といっても、これはあくまで萌芽の状態です。まだ辺りは薄明るく、霧がかっている様でした。ハッキリとした光の筋はまだ見出してはいないのです。(この時点では、所謂スピから卒業する機会はいくらでもあったのは言うまでもありません)
つまりはどこまでも可塑的で、自分の運命は、どっちに向かうのかは分からない状態なのでした。
このように、私の短いルネッサンスの周期というものを強く印象付けているのは、何かエーテル的なものなのです。
私自身は他人の眼はどうか知りませんが、自覚している限り、オカルト、心霊的なものに心底共鳴していたことは一度も無かったと思います。
ただ、この時機は限りなくその空気に染まりかけていた、と言わざるを得ないでしょう。
神道関係ばかりでなく、インド系、西欧の神智学的なものなど…僅かな間で爆発的に未知なる関心が生まれ、そして新たなる発見、一向に収まる気配の無い、旺盛なる探究心…このカオスは一体私をどこに導こうとしているのか?…しかし、この時機、私には精神的指標となる存在があったのもまた事実です。五井先生です。
多岐に広がりを見せ初めていた私の精神世界でしたが、それは五井先生を中心に放射線のように広がって行ったという面もあるのです。
ただ、それ以前関わっていた教団のように、教条主義的なものに精神が支配されるということはありませんでしたが…
しかし、それも53年秋”私の分岐点”という回想記事に書いたようなことなどもあり、様相が変わってきました。
その事以外にも、あまり意識されたことは無いですが、私に内面的変化が進行していたようです。
この時機私の内面に彩られていた五井先生への傾倒、エーテル的、オカルト的指向も陰りを見せ始めたのです。
(思い返せば、そんなに親しくしていた訳では無いのですが、”白虎隊”のK氏がこの私の短いエポックに重要な役割をしていた、と気づかされます)
少し前まで、自由な空気を感じさせていたものも、急速に通気性を欠いたものに感じ始めました。
私の内面は又、新たにエーテルに覆われた世界から脱出を求め出したのです…。
この一年ばかりの間、とてもここで書き切れない程、様々な事を経験、見聞しました。
まるでその一年間は10年分に感じられる様でした…。





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