人生の裏側

人生は思われた通りでは無い。
人生の裏側の扉が開かれた時、貴方の知らない自分、世界が見えてくる・・・

限界を超えて

2017-03-03 18:32:08 | 求道、探究
「自分の持てる力を振り絞って、自分の限界を超えよう!」
もうすぐ新年度…企業でも学校とかの運動部でも、うららかな春とは似つかわしくない熱い、(ウザイ)思いにさせられる季節がやってきますね。
実際、どのくらい己の限界を超えた人が居るのか知る由もありませんが…
私はただのヘタレです。意気地無し、根性無しです。だから間違っても、そんなこと人サマに言う資格もないし、そのつもりもありません。
しかしですねえ…私はこういう事とは違う意味で、自分で限界を作ってしまう人を何人も見てきました。勿論私自身もほとんどの人間もそうであるように、ホントの自分の限界点なぞ知りゃあしないんですけど…
限界というか、自分の生き方を自分で限定して決めてしまうのです。もっともそれは自分の気が向かない事であれば、それはそれでいいと思うんですが…先の例の私の場合でも意気地無しだし、頑張るとツカレるから気が向かないまでです。
これが宗教とか精神的な道とか(当然というか私が多く接したのはこの分野です)…教養の足しにするとか趣味とかのレベルだったら、それでもいいでしょうが、自分の置かれた現状だとかに安易に妥協してしまうムキが何と多いことか!
かつてある人が自身の関わっている宗教的道について「この道は狐狸の類に誑かされているのかも分からないが、行きがかり上この道を行くしかないんだ…」などとさも”これが自分の因縁”なぞと言わんばかりに私に向けてきたことが有りました。
それもこともあろうに私に入信を勧めてきたから「んな”狐のコン神サマみたいなの”ふざけんな!」となって口論になってしまったのでした。
”自分の神サマに全幅の信頼が無いのならさっさと辞めりゃいいじゃないか!”と私なら思うのですが、何十年に渡って関わり続けてくると、それまでの生き方が否定されてしまうように感じるのか、オイソレと辞めたり、変える訳には行かなくなってしまうようです。
別のある宗教の長年の信者でも、どうもその宗教に疑問を感じながらもやり続けている人がおります。こうした人たちの辞められない、他に代えられない理由で述べられる言葉は決まって異口同音に”仕方がないから”というものです。それは信じている神サマが告げた定めだというのでしょうか?
それは本当に他に代えられない、選択の余地の無い道というものに出くわしていない、ということなのでしょう。
そしてそれは自分の運命だか因縁だか、勝手に自分の生き方を決めつけてしまって、その思いを超えたものに意識が向けられない、ということなのです。
自分で自分の限界を作ってしまうのです。こういう惰性に陥って居る場合でなくても、短絡的にこの道以外に真理は無い(本当に視野が狭い!)と独り善がりを決め込むムキでもそうです。自分が信じる神を真理を掴んだつもりでも、自分の思いを超えたものに捉えられたことがないのです。
こういう風にエラそうに言うのも私の独り善がりみたいですが、ある人は”あなたのように出来ないんだから…”などと言う…やって出来ることなど何一つ言ってやしないのに…そして、落ち着く先は…これまた”だから、仕方がない”と…
いや、仕方がないんじゃありません! その気がないのです!…仕方がない、とか運命だとか自分の限界だとかいったことは、その気のないことの言い訳にすぎません。ところが惰性でも表層的観念事でも、それ以上のものが有るかも知れないのに、自分が決めた限界、限定された世界を守りたい人が多いんだから人間というのは分からないものです。
もし、あなたが最善のものに惹かれるのなら、妥協は絶対に禁物です!…それはなにも”持てる力をフルに…”などと力むことじゃない…自分の限界は自分が超えるんじゃない、自分を超えたものが向こうからお目見えするのです。その気があれば…意識が向くとかいうのはそういう事です。表面的意識では自覚されていなくとも、内奥にどうにも惹かれてやまないものがあれば誤魔化しようがありません。
私のようにどんなヘタレだろうと、ダメ人間だろうと、その人間が超人や神人になる訳じゃない…神的なものと根底でつながるということです。
本当は何が自分にとって最善なものであるかは分からないものです。逆説的ですが自分でこれが最善などと決めつけ、そのものの通路を塞いでしまってかえって分からなくさせてしまう事にもなり兼ねません。最善のものとは無限に開かれているのでしょう。
少なくとも自分だけの思いの限界の中では見つけることは出来ません。そして自分にその気が無ければ如何な神サマでも”仕方ありません”


コメント
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