ある日、アヤジと議論をした
どこでそんな話になったか、分からないが僕は何でも何かを守っているように見えたらしい…
”お前が守ろうとしているものは何だ!言ってみろ!… 死んだオフクロの想い出か?
何の宗教だか知らんが、信仰か? 恋人か誰かのことか?…”
と切り込むオヤジ…
ハテ…何を守ろうとしているのだろう?
ずっと昔からそうしてきたようにも感じている
オヤジはどうも私の中にあるその何かに触れかけた途端、
そこに何がしか、アンタッチャブルなものに感じるあるものを察知したらしい…
だが…一体それは何なのだろう?
確かにずっと物心付いた時から、僕の中に硬い岩盤か鉄の壁で覆われた、
秘密の神殿、至聖所らしきものが有るのに気付いていた…
”誰もそこへは入ることは出来ない! うっかり近づこうものなら刀を向けるゾ!”
いや、あの神殿の騎士たちが黙っていないだろう…
それはまったく、ずっと誰の手にも触れられずそのままであり続けた
違う、違う、違う!…そんなんじゃない
デキアイのものなんかで手垢をつける訳にはいかないのだ!
この世のどんなものにも置き換えることが出来ないもの
置換出来ない…形にすることが出来ないのだ…
だから…それが何であるか、言葉で言い表すことが出来ない…
そうなんだよ!…オヤジ、それが何かは分からないんだ!
”そ、そらみろ!お前が守ろうとしているものはどうでもいいものなんだろう”だって…
どうでもいいものを何でそんなに恐れる必要が有るんだ?…オヤジ!
隠さなくても頬が引きつっているじゃないか!
僕が守ろうとしているものは、皆がそんなに恐れているものなのだろうか?
寄ってたかって無きものにしようと…
だけど、本当に恐れているもの程気になって仕方がないものなんだろう…オヤジ!
誰に言われるでもなしに、僕はずっとこの言い知れぬ何かを
”守らなければならないもの”と思ってきた
法灯を消してはならないかのように
僕も僕のこの世界もこのものに依っているのだから…
そうか…
僕が守られてきたのだった…
それが何か分からないまま、このものを守ろうとすることで守られてきたのだ
あの神殿の騎士たちのように…見えない強靭なガード…あれは一体?…
僕にはこの世に守るべきものは何も無い
だが、ずっと守られてきたのだ…何の術も無いけれど、
せめてその形の無い証を伝えて行きたい…心から心にしか伝わらないものを…
どこでそんな話になったか、分からないが僕は何でも何かを守っているように見えたらしい…
”お前が守ろうとしているものは何だ!言ってみろ!… 死んだオフクロの想い出か?
何の宗教だか知らんが、信仰か? 恋人か誰かのことか?…”
と切り込むオヤジ…
ハテ…何を守ろうとしているのだろう?
ずっと昔からそうしてきたようにも感じている
オヤジはどうも私の中にあるその何かに触れかけた途端、
そこに何がしか、アンタッチャブルなものに感じるあるものを察知したらしい…
だが…一体それは何なのだろう?
確かにずっと物心付いた時から、僕の中に硬い岩盤か鉄の壁で覆われた、
秘密の神殿、至聖所らしきものが有るのに気付いていた…
”誰もそこへは入ることは出来ない! うっかり近づこうものなら刀を向けるゾ!”
いや、あの神殿の騎士たちが黙っていないだろう…
それはまったく、ずっと誰の手にも触れられずそのままであり続けた
違う、違う、違う!…そんなんじゃない
デキアイのものなんかで手垢をつける訳にはいかないのだ!
この世のどんなものにも置き換えることが出来ないもの
置換出来ない…形にすることが出来ないのだ…
だから…それが何であるか、言葉で言い表すことが出来ない…
そうなんだよ!…オヤジ、それが何かは分からないんだ!
”そ、そらみろ!お前が守ろうとしているものはどうでもいいものなんだろう”だって…
どうでもいいものを何でそんなに恐れる必要が有るんだ?…オヤジ!
隠さなくても頬が引きつっているじゃないか!
僕が守ろうとしているものは、皆がそんなに恐れているものなのだろうか?
寄ってたかって無きものにしようと…
だけど、本当に恐れているもの程気になって仕方がないものなんだろう…オヤジ!
誰に言われるでもなしに、僕はずっとこの言い知れぬ何かを
”守らなければならないもの”と思ってきた
法灯を消してはならないかのように
僕も僕のこの世界もこのものに依っているのだから…
そうか…
僕が守られてきたのだった…
それが何か分からないまま、このものを守ろうとすることで守られてきたのだ
あの神殿の騎士たちのように…見えない強靭なガード…あれは一体?…
僕にはこの世に守るべきものは何も無い
だが、ずっと守られてきたのだ…何の術も無いけれど、
せめてその形の無い証を伝えて行きたい…心から心にしか伝わらないものを…