簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
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食べたまま、書いてます。

バリ島旅行記 パサール・ウブド

2009-09-25 | Weblog
毎日多くの旅行者が訪れるウブド市場には当然日本人客も多いらしい。
そのため売り手も日本語の数字位は理解している人が殆どとか。
従って買い物で困る事はないと言う。

「この市場の商品には値札が付いていない。値段は交渉で安くなるから、
決して言い値で買ってはいけない」、それから、「偽物にも注意して」と車を降りる前、
現地ガイドが買い物の指南をしてくれた。

サレン・アグン宮殿前に広がるパサール・ウブド(ウブド市場)は、旅行者も気軽に
立ち寄れる市場らしい。

 【写真:サレン・アグン宮殿】

 【写真:モンキーフォレスト通り】

 【写真:モンキーフォレスト通り】

車やバイク、街を歩く観光客で賑わう通りを一歩入るとそこは市場。
狭い通路を挟んで両側には、極彩色の民芸品やら織物、帽子、籠から絵画、彫り物、
ブランド品の時計やバック(本物かどうかは解らない)など、ありとあらゆる商品がびっしり
積み上げられ、その狭い隙間を縫うように売り子や観光客が犇いている。

雨上がりの日差しに立ち昇る湿気と、人の多さと息遣い、圧倒的な品数と商いの熱気が
掛け合わされ、それが独特な市場の匂いと相まってむせ返るように通りが暑い。

 【写真:パサール・ウブド】

市場で素敵な額に入った絵を見つけた。
手にとって、「いくら?」と日本語で問うと、女は人差し指と中指を顔の前に立てて突き出した。
恐らく20万ルピアの意で有ろう。
「高い!」
呟いて手の商品を元に戻そうとすると、女はやおらポケットから電卓を取り出し、「18」と打ち
込んでこちらに差し出した。
私は品物を置いて、代わりに人差し指を一本だけ立てて女に向けた。
女は首をすくめて、「とんでもない」と言いたげに笑った。
店を出ようとすると、女が何か言いながら、再び電卓をこちらに向けてきた。
そこには「15」と言う数字が打ち込まれていた。
私はその電卓を手に取り、「13」と打って女に返した。

女は、電卓を見ながら現地の言葉でなにやら二言三言呟いた。
私には意味の解らない言葉だった。
しかし最後に確かに「OK」と言った言葉は聞き逃さなかった。
交渉成立、日本円にして、約1,300円の買い物である。

 【写真:パサール・ウブド】

こんなやり取りをしながらの買い物は、その物の高い安い、良い悪いよりも遥かに大きな
値打ち得たような満足感が感じられる。
旅立つ前は、外国の紙幣を持って自由に買い物など出来るはずが無いと想っていたが、
やって見ると結構簡単で楽しいものだ。
こうして地元の人達と触れ合えるのならこれぐらいの買い物は安いものだ。(続)
コメント
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