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簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

四国遍路 第40番札所・観自在寺

2011-11-11 | Weblog
 僧都川に架かる橋を渡り、北に向かうと細い参道が山門に向かって延びている。
第40番札所・観自在寺のある御荘の町は、愛媛県の最南端に位置し、西は豊後水道に面
している。 
 鎌倉時代には延暦寺の荘園が置かれていたと言い、門前町の佇まいの残る、歴史ある
町のようだ。





 15段ほどの石段を上がり、山門を抜けると開放的な境内が広がっている。
“平成26年 四国88ケ所霊場 開創1200年”の赤い幟旗が印象的だ。
正面に本堂、右手に大師堂、左手には宿坊を持つ書院が建っていて、庭も手入れが
行き届き、堂々とした中にも落ち着いた雰囲気を醸し出している。





 遍路にとってここは、菩提の道場・伊予路の始まりの寺であると同時に、一番の
霊山寺からは一番遠く離れた「裏の関所」と言われる寺でもあり、ようやく折り返し
点に来たかと、感慨深く感じられる札所でもある。



 境内の一角に芭蕉の句碑がある。
苔むした背丈ほどの自然石で、愛媛県下では、最も古い句碑らしい。
“春の夜の とねり人ゆかし 堂のすみ”



 ここから次の札所、第41番・龍光寺までは、48キロ余りあり、その途中には難所と
して知られる柏坂越えの道が控えている。
 この御荘の町には何軒かの宿があるが、その先はと言うと、ここから10キロほど先
の室手海岸沿いか、柏坂を越えた20数キロ先の津島の町にしかない。
 宿から40番まですでに10キロ以上歩いてきた身には、この先更に厳しい峠越えの
20数キロを歩き抜く健脚の持ち合わせも無く、今日は手前の室手海岸に宿を取っている。(続)


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