簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

四国遍路 山下りとのどかな県道

2011-12-02 | Weblog
 峠は、木立が途切れ、視界の開けた明るいチョッとした広場に成っていた。
白い大きな石がごろごろとした荒れ地の一角に、大きな自然石の造林記念碑が建ち、
ブロック造りの送迎庵・見送り大師があった。


 
 再び木立の生い茂る山道に分け入ると、道はすぐに下り始めている。
上りが厳しければ、下り道も厳しいのは当然の摂理なのか、なかなか厳しい下り道である。
その勾配もさることながら、所々道らしいところも無く、深く抉られたような場所もあり、何処
を降りようかと一瞬躊躇する場面もしばしばで、難儀を来たす。



 それでも膝をがくがくにしながら、1.5キロ程の道程を、30分ほどで降りられるのだから、
登りに比べれば下りの楽さに変わりは無い。



 肱川の支流の水音に誘われて山を降り、三度県道に出て、5分ほど下った肱川に行き当た
るその手前に「遍路さんの墓」が有った。
 真新しい地蔵堂の脇に建つ小さな小屋の中に、墓柱や石仏等が何体か納められている。
巡礼の途中で行き倒れた者なのか、哀れを誘う。



 歯長橋を渡り左折、県道29号を6キロほど歩けば第43番札所・明石寺は有る。
今晩の宿は、そこから更に3キロほど先のJR上宇和駅の近くに取っている。
 コスモスや彼岸花が咲き、金木犀が何処からともなく匂って来るのどかな道である。
所々に休憩所も整備されているので、休み休み歩けるのも有りがたい。



 途中人家の庭先で、大きな鹿を解体しているのに出会った。
無残に皮を剥がれて横たわる、赤い巨体が生々しい。(続)




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