簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

“寺”の無い札所(?)

2012-11-14 | Weblog
 お寺脇の墓地を抜ける坂道を登ると、低い山々に囲まれた門前の町並みの広がりが
見える。ここから55番札所までは4キロ余りの道程だ。



 途中西瀬戸自動車道の高架を潜ると、道は僅かながら登り坂となり、大谷霊園へと
登って行く。道なりに車道を歩いていると、後ろから来た軽トラックの男性に呼び止め
られ、「その道は遠くなる、その石段を登ると近い」と教えられ、少し戻ってその石段
を登る。



 教えられた駐車場を抜け、霊園を下る道に差し掛かる。
前方に今治の町並みが見え、それに向けて一気に坂を下り、下りきったところで、桜橋
の手前を左折、浅川に沿って市街地に入り込む。



 今治北高校の先で予讃線の高架を超える。
すぐ右手は今治駅で、周りは交通量の多い幹線が走り、商店や飲食店も多く、市街地
の中心らしい雰囲気になってくる。ここまで来ると、55番札所・南光坊はすぐそこだ。

 標識に導かれ寺域に進むと、境内のど真ん中を貫くアスファルト道に出た。
驚いた事にこの道が、境内を二分している。
町中にある割には広々とした開放感のあるお寺で、その右手に大きな本堂がどっしりと
構えている。



 左手に山門が聳えているが、遍路はそこを潜らず境内に入ったことに成る。
山門のその手前に大師堂が建ち、前が駐車場になっていて、バスが2台留まっていた。

 ここには88ケ所の中で唯一と言うものが“二つ”あった。
一つは本堂が無いと言うこと。長いこと先の大戦で焼失したままで有ったが、多くの
信者の寄付などで昭和になって再建された。もう一つは、“寺”と付かない札所である。



 遍路は納経所の左脇から次の札所に向かうことに成るが、折角なので、少し遠回り
にはなるが、立派な山門を潜って寺を後にした。(続)


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