簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

終着駅・江差(JR乗り潰しの旅)

2014-08-04 | Weblog
 沿線にチラホラと住宅が見え始めると上ノ国駅だ。
松前藩の祖・武田信広をまつる夷王神社や北海道最古の寺院・上国神社、アイヌ・
コシャマイン攻撃の基地となった花沢館跡など、沿線の周辺は史跡の宝庫らしい。



 ここら辺りで丁度松前半島を横切ったことに成り、駅を出て大きく進路を変えると、
目の前にパァッと海が開け飛び込んでくる。
と、どこからともなく、ハマナスの甘い香りが車内一杯に広がった。
左手には、はるか沖に奥尻島を望む内郷浜が延び、国道228号と並走しながら終
点の江差に向かうことになる。



 「江差の五月は江戸にもない」
ニシン漁で活気に溢れ、漁業と商業の町として賑わった江差は、江差線の終着駅
である。当時この駅は、ニシンの積み出しで大いに賑わった。



 しかし、ニシンの北上と共に町が寂れると、当然のことながら、運命共同体の駅
からも喧噪は薄れ、やがて何時しか消えてなくなってしまった。
 かつては広い構内に、ニシンを満載した貨車が溢れていたであろうが、今はその
線路も外され、赤茶けた地面と、草の生えた空き地が残るのみである。



 一面一線のホーム、到着した列車が折り返すだけの簡単な終着駅には、当時の
その面影をどこにも見ることが出来ない寂しい駅に成り下がっている。



 列車を降り、荷物預かりを探したが見付からず、やむなく荷物を担いだまま町中
へと繰り出した。
すぐに折り返す列車では観光も出来ず、その次の列車に乗ると決めたので、それ
までは3時間半近くある。(続)

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