簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

松花堂庭園(四国遍路の旅・高野山編)

2015-11-02 | Weblog
 道標に従い歩き始めた「東高野街道」は、道幅も広く舗装され、車や人の
往来もあり、凡そ古の街道の風情は余り感じられない。
然しそんな中にあって、所々に立つ石造りの道標や、沿道に建つ平入りの
少し古そうな商家、民家が何となく街道の面影を今に留めている。



 飛行神社を出て、1キロ余り歩き神原の交差点を越え、さらに1キロほど行
くと町中の住宅地には似つかないこんもりとした森が見えて来る。
「松花堂庭園」である。
この辺りの地名が珍しく、「八幡女郎花」と書かれている。
素直に「おみなえし」と読めば良いのであろうか。





 車塚古墳と書かれた石柱の奥に、威風堂々とした古めかしい門が建って
いる。松花堂庭園の表門とされる建物で、200有余年前に造られたものだ。
塀に沿って進むと、「昭乗広場」と言うタイル張りの広場に出る。
ここでは毎週土曜日の午前中に「ふれあい市」が開かれる。



 ここ松花堂庭園は、江戸初期の頃の真言宗の僧であり、風流人でもあっ
た松花堂昭乗所縁の場所である。
広大な庭園は見応えが有るらしく、美術館なども併設されているので楽しみ
にして来たが、生憎とこの日は休園日であった。



 実は、この時点で既に旧「東高野街道」からは外れていた。
松花堂庭園に気を取られ、直進してしまったが、旧道は庭園の北端辺りで
右の細道に入り、国史跡の八角堂の前を通ることに成っている。
早々とやってしまい、見事に見所を逃してしまった。(続)





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