旧呉鎮守府の庁舎を見学した後は、再びバスに乗り込んで施設内の隊員食堂
に移動した。ここでは隊員達に混じり、隊員の昼食を体験する。
訪れたこの日は、「海上自衛隊食育の日」であった。
これがなにを意味しているのかは良く解らないが、入口にこの日の食事見本が
置かれている。
この日のメイン料理はサケの塩焼きで、それに汁物として大椀に牡蠣の土手
鍋風汁が添えられている。これは広島県を代表する特産物を使った料理で、集
団給食用にアレンジしたものだとの説明が書かれていた。更にマカロニサラダ
や和え物など小鉢が三品付いて、それに白飯で結構なボリュームである。
食堂には長いテーブルが数列整然と並び、それに向かい合わせて椅子が配置
されている。ざっと数えても優に百席は越える広さだ。
正面奥が厨房で、その前が配膳カウンターとなっている。
食堂はセルフサービスで、入口を入ると大きなコンテナに入れられた炊きたて
の白飯が用意されている。ここでは好きなだけお椀に盛ることが出来き、旺盛
な隊員達の胃袋を満たすに充分な量が確保されているようだ。
聞いた話なので真意の程は定かではないが、潜水艦に乗艦すると24時間体制
の勤務が続き、その為一日の食事を四度摂る習慣があったらしいが、艦内での
運動量が少ないことから、健康管理上今では三度に変更されていると言う。
いずれにしても過酷な勤務を強いられる、海軍の潜水艦の乗艦やその訓練では、
食事が数少ない楽しみの一つであるらしい。
その性か、陸海空の自衛隊の中でも海自の食料費は一番高いのだそうだ。(続)
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