簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

中心地の衰退(西大寺鉄道廃線跡を歩く)

2021-10-18 | Weblog
 西大寺鉄道の終点は、同鉄道の発祥の地に有り、鉄道が廃止された
跡は、バスターミナルとして整備され、今でも交通の拠点である。
主なバスの路線は岡山市の中心部向けで、それ以外にも牛窓や、虫明、
宝殿など瀬戸内海に面した主要な町とを結ぶ路線が運行している。





 周囲は文教地帯で学園・学校も多く、税務署や福祉施設のふれあいセ
ンター等もある。
隣接地にはグループ企業が運営する范曽美術館や、系列会社の営業所や
旅行会社、大型スーパー等もある。
周辺は、紛れもなく旧西大寺市時代から続く中心的な場所でもあった。





 平成21(2009)年、町南部のカネボウ西大寺工場跡地をメイン会場
とした「全国都市緑化フェア」が開催された。
それが終わると跡地の南側は広大な「緑化公園」となり、「百花プラザ」
という拠点施設が整備され、図書館などが設けられた。

 隣接した北側エリアには、複合商業施設の「西大寺グリーンテラス」が
開業し、更に周辺には、東区役所や消防署が移転開設された。
元々、この辺りには、大型のスーパーや大病院等も立地していて、これで
一大商圏が出来あがり、今では町の中心部はこちらに移った感がある。





 明治時代の末期、鉄道の開通により岡山市中心部からは岡山電気軌道
の路面電車との接続も有り、観音院への参拝者が激増した。
鉄道は運賃収入で潤い、観音院に向かう参詣道・門前町の各店も繁昌を
極めたと言う。

 そんな発祥の地も、今日では商圏が南に移り地盤低下は防ぎようも無
い状況になっている。
立地していた大型スーパーも、近年撤退を決め空き店舗となっている。(続)




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コメント
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