簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
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食べたまま、書いてます。

カキツバタ(東海道歩き旅・三河の国)

2022-03-02 | Weblog


 池鯉鮒に向かう旧街道には、まだ所々に松並木が残されている。
そんな並木に導かれ、猿渡川に架かる猿渡川橋を渡る。
その先の来迎寺町の交差点の角に、元禄時代に建てられたという、古い
道標が立っている。



 「従是四丁半北 八橋 業平作観音有り」
在原業平所縁の無量寿寺へ導く、追分けに立てられたものだ。
この無量寿寺は、奈良時代に創建された臨済宗のお寺だ。



 寺の境内には、杜若池を巡る回遊式の庭園が有り、本堂の裏手には、
八橋カキツバタ園が広がっているそうだ。
カキツバタは知立市の花として親しまれていて、見頃を迎える4月末か
ら5月下旬頃には、毎年「かきつばた祭」が行われるらしい。
街道筋にもそののぼり旗が幾本も立っていた。



 ここ八橋村一帯は、昔からカキツバタの群生地として有名であった。
この地を訪れ木陰で食事をした在原業平が、「伊勢物語」の中で、カキ
ツバタの五文字を読み込んだ詩を創り、それが知れ渡り以来カキツバタ
の名所となった。

 その道路を隔てた反対側に来迎寺公園が有る。
ここには嘗ては松が植えられていたと言う来迎寺一里塚跡もある。



 その先の衣浦豊田道路を越える横断歩道橋の手前に、「明治用水西井
筋緑道」と書かれた看板が立っている。
丁度この辺りの道路下が、管路化された明治用水が埋められていて、
その上部の筋が緑道遊歩道化されたものだという。
豊田・安城・知立・刈谷に跨がる全長14.3㎞の路らしい。



 それを過ぎると松並木道となり、公園風に遊歩道等が整備されていて、
池鯉鮒宿に向かう街道となっている。
そこの池では、カキツバタが咲き始めていた。(続)




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