簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
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食べたまま、書いてます。

藤川の松並木 (東海道歩き旅・三河の国)

2022-01-26 | Weblog
 再び十王堂のある街道に戻ってきた。
その先で79番目の一里塚跡などを見て更に進むと、境松と言われるとこ
ろが二股のY字路になっている。
その奥には旅人を見守っているのか、観音様(妙見堂)が祀られている。



 その前の道路脇には、吉良道の道標が立っている。
正面には「西尾 平坂 土呂 吉良道」右の側面には「文化十一年甲戌
五月吉日」と彫られてい、高さが150センチほどの四角柱である。



 ここが東海道と吉良道の分岐点、所謂追分けである。
左に進めば、西尾から平坂 土呂を経て吉良方面に通じる「吉良古道」と
言われる道で、嘗ては塩の道として、三河湾沿岸の海産物の運搬で往来は
大いに賑わったという。



 丁度この辺りの北側、名鉄の線路と国道1号線を越えた辺りに、むらさ
き麦の畑が広がっているようだが、流石に見に行く程の元気はない。
東海道はこの追分けを右方向に取り、その先で名鉄本線の踏切を越えると、
見事な松並木が始まる。



 両側が高さ1~2m程の盛り土で、そこから見事な黒松が伸びている。
昭和38年に天然記念物の指定を受けた並木も、今では1㎞ほどの間に僅か
に90本余りが残るだけだという。

 土盛りには石塁が巡らされているが、街道がアスファルトの道に変わる
折にでも造られたもののようで古くは無さそうだ。
それでも道路に覆い被さるよう繁る松の並木は、往時の雰囲気を今に良く
伝えていて、それらしい趣のある良い並木道である



 松並木はレッドバロン本社工場の辺りで尽き、国道に合流する。
その先でも何度かの国道合流が有り、付いたり離れたりの関係を続けな
がら、次の宿場岡崎を目指す。
その距離は、1里25町(およそ6.7㎞)である。(続)





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