簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

坂とスカート(東海道歩き旅・武蔵の国)

2017-07-10 | Weblog


 上り坂は本当に苦手である。すぐに息が上がってしまう。
前屈みでゆっくり、ゆっくり、一歩また一歩と進めていると、女子高生が二人談笑し
ながら軽快な足取りで追い越していった。
すぐ下に県立の高等学校が有ったので、そこの学生であろうか。



 前に出たとたん「見ないで!!」とでも言っているかのように、しきりに短いスカート
の裾を後ろ手で押さえている。「そんなつもりはないぞ~」と叫びたいところだが、女
子高生の後ろを追うように、俯いてとぼとぼ歩いていたのでは、助平ジジイにされか
ねない。



 ここは間を開けるのが無難である。しばし立ち止まり、水分の補給をするのだが、
それにしても今どきの女子高生、スカート丈が短すぎやしませんか。



 そんな短いスカートの裾をヒラヒラさせながら、女子高生の朗らかな話し声が遠の
いていった。彼女たちにとってはいつもの通いなれた通学路であろうか、足取りは羨
ましいほどに実に軽やかである。



 団地や住宅の立ち並ぶ道の坂を登っていると、突然左側の眺望が開け、市中心
部の高層ビル群が見えてきた。晴れていればここから、富士山を望むことが出来る
そうだが、あいにくと今日は無理なようだ。



 かなり登って来た。
元町ガードを越えた辺りが標高20mほどで、横横道路を越えた県立高校の辺りが
50mほどとなるが、この間距離にすると500m程であるからこの登りは結構きつい。
この先道は更に70mほどの高さまで上るが、その境木小学校前までは、距離にし
て1キロ程だから、勾配は随分と緩くなる。
ここまで来れば頂上まではあと少しの辛抱だ。(続)



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