簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

不思議な町 (JR乗り潰しの旅)

2011-09-28 | Weblog
 東海道線の乗換駅の一つである大垣は、不思議な町である。
いや、町そのものが不思議と言う訳ではなく、自身との係わりが不思議と言うことだ。



 昔駅の北口に、オーミケンシの工場があり、そこで働く織工(当時仲間内では、織姫様
と呼んでいた)との、今で言う合コンに誘われて、何度か訪ねた事がある。
また姉夫婦も住んでいた縁で、小さな頃から何回も訪れている。
そして、夫婦の亡くなった近年では、毎年のように法事などで頻繁に来ている。

 しかし、その殆どの場合が、電車を降り、慌ただしく駅前からタクシーに乗り込んで
市内の姉宅に向かい、事が済むと当たり前のように家人の自家用車で駅まで送られ、
新幹線の時間を気にしつつ、再び慌ただしく電車に乗り込んで帰途につく。
 思い返してみると、今までろくすっぽ大垣の町を観た事が無い。



 濃尾平野の北西部に位置する大垣は、日本列島のほぼど真ん中の町としても知られている。
揖斐川、長良川、杭瀬川などの一級河川が何本も流れることから、その伏流水も豊富で、
昔から町中に水が湧き出ていて、「水の都」とも呼ばれている。

 「奥の細道」結びの地であるこの地には、芭蕉縁の旧跡も有り、大垣城など名所も多い。



 また、豊富な水を使った和菓子造りも盛んなところで、半割にした竹の節に詰めた
“柿羊羹”は良く知られている。
 夏に成ると駅前の老舗お菓子店の店先には、涼やかで美味しそうな“水まんじゅう”
の屋台が建つが、何時も車の窓越しに眺めるだけで、未だに食べた事が無い。(続)




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