簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

富田林寺内町(四国遍路の旅・高野山編)

2015-12-04 | Weblog


 富田林市に入ると、町並みの向こう、小高い山の上に何やら得体のしれ
ない白い塔のようなものが見えだした。
当初は、工事中の塔にシートでも架けられているのかと思ってみていたが、
どうやらそうではなく、近づくほどにその異様さが際立ってきた。



 そんな白い塔に気を引かれているうちに、街道は富田林の寺内町に入っ
て来た。寺内町とは、サインによるとお寺を中心に畑屋敷、町割りなどを整
備し、周囲に土居を廻らした自治的都市特権を得た町のことで、高野街道
と富田林街道の交わる交通の要衝であるこの地には、永禄年間の初頭に
造られたものだと言う。





 近世以降、南河内の一大商業地として発展し、酒屋、米屋、紺屋、鍛冶屋
など多くの町屋が残され、この辺り一帯が国の伝統的建造物群保存地区に
指定されていて、ここには観光と思しき人の姿もチラホラと見受けられる。



 規則的に割られた道筋に建つ屋敷群は、堂々とした大屋根を持つ低い家
並みで、重厚感が有りそれが見事で、板塀や、千本格子、出窓などの構え
はどの家もシックで落ち着いた佇まいを見せている。
特に、旧杉山家、仲村家など、文化財的価値の高いものもあり、ここには江
戸時代の町屋30棟余りが残されている。



 街道歩きで通り過ぎるだけではなんだか勿体なくて、ゆっくり時間を掛けて、
じっくりとみてみたい・・・そんな町並みである。

 古い町並みの通りからも見通せる先ほどの白い塔は、観光案内板による
と「PL大平和祈念塔」と言うものらしい。
そういえば、富田林には高校野球でお馴染みのPL学園が有った。(続)



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