簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

事任八幡宮 (東海道歩き旅・遠江の国)

2020-09-25 | Weblog
 派手な賑わいはないが落ち着きが有り、古の面影をそこかしこに
感じる良い宿場町で有った。
そんな日坂宿を後に、旧道を西に進み古宮と言う地にやってきた。

 中程に古民家があり、その前に「賜硯堂 成瀬大域 出生の地」の
石柱が立っている。





 当地で生まれ42歳の折に上京し、書を学び、後に宮内省に奉職した
書家で、ここが生家らしい。
明治天皇に書を献上し、お褒めの言葉と古い硯を賜わったと言う。
その硯と彼の書は、寄贈先の掛川市二の丸美術館に展示されている。

 更に進むと県道と合流する辺りの左側に、遠江の国の一宮「事任
(ことのまま)八幡宮」(古くは己等乃麻知(ことのまち)神社と
言い、誉田(こんだ)八幡宮とも呼ばれている)が深い森の中に鎮
座していた。





 公式ホームページによると創建時期は不明らしいが、平安時代に書
かれた枕草子や、鴨長明の「方丈記」などにも登場すると言う。
同社には、大同2(807)年、坂の上田村麻呂が勅命を奉じて、社を再
興したとの伝えがある事から、創建はそれよりもかなり前となり、相
当な古社らしい。





 境内には古木神木なども多く、今ではパワースポットとしても知ら
れているらしい。近頃では全国いたるところの神社仏閣がパワースポ
ットを謳い御朱印ブームと相まって社寺を訪れる人も随分多いという。

 忙しい日常の中に寸暇を見つけ、こうして神仏にふれ、心静かなひ
と時を持ち、パワーや御朱印を頂くことは、信心の場であることを弁
えれば決した悪くはないと思う。(続)





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