簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

豪雨災害(日本一路線バスの旅)

2018-07-13 | Weblog



 バスに同乗していた名古屋からと言う一人旅の男性は、途中で風が強いので
引き返したと残念がっていた。
また横浜からと言うこれも一人旅の女性は、橋を見たら初めから怖くなって渡
れなかったと言う。



 吊り橋の説明板によると、当時川には丸木橋が架かり、川原には集落やその
田畑が有った。ところが明治22(1889)年に停滞した秋雨前線と、台風が重な
っての記録的な大雨が降った。
この地を襲った大水害で壊滅的な被害が出て、人々の生活を一変させたという。



 ここ十津川村では、平成23(2011)年の台風23号でも、流域で大きな被害が
出たらしい。猛烈な豪雨で土石流が発生し、せき止められた川の水が溢れ住宅
地を直撃、18名もの犠牲者が出た。



 山が深く急峻なため、ひとたび大雨が降れば各所で山崩れが置き、土石流と
なって集落を襲う、昔からの宿命でもあったようだ。
明治での災害の折には復興に三十年も要すと言われ当地での生活再建をあきら
めた被災者600戸2691名が北海道の徳富川流域に移住して新生活を求めている。
それが今日の北海道の新十津川町である。


                 (北海道・JR札沼線・新十津川駅)

 急ぎ足で吊り橋を渡り、どうにか休憩時間の内にバスに戻ってきた。
乗客は相変わらず五名のままで、それを確認するドライバーの表情にも弛緩し
たゆとりが感じられる。
停車中に話を聞くと、国道沿線で頻繁にみられる土木工事は、バイパスや道路
の改良工事と同時に、災害復旧工事も急ピッチで進められていて、それらが合
わさってのことと言う。(続)



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