簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

金谷大橋 (東海道歩き旅・遠江の国)

2020-08-03 | Weblog

 不動橋は、金谷宿西の入口(宿場の京方の見附)に当り、ここには
「金谷大橋」と呼ばれる橋が架けられていた。長さ6間(約10m)幅
2間半(約4.5m)の土橋である。
土橋というのは、橋桁の上に丸太を組み、上に小枝並べて凹凸を均し、
表面に土を乗せつき固めて造られた橋で、三年ごとに修理や架け替え
が行われていた。





 この地は川越しの難所・大井川と、金谷坂から小夜の中山にかけて
上り下りする街道でも名うての峠越え道の中間に位置する所で、当時
は休み所や一善飯屋が建ち並んでいたという。
峠を下り終え宿場入りする旅人は一休みし、大名は身なりと隊列を整
え、これから峠越をする者には鋭気を養う場所となっていた。





 その先には道銭場(今で言う有料道路の料金所)が有ったらしく、
通行人から銭を取っていたようだ。
橋の修繕費なのか、坂の石畳の維持費なのか、どこが有料であったか
は説明されていないので良く解らない。

 JR金谷駅の裏手辺りから始まった金谷坂を、もうかなり上ってきた。
振り返ると眼下には、金谷の町が広がり一望出来る。
富士山が望めないものかと探してみたが、生憎雲の多い空のどこにも
姿を見つけることはできなかった。





 急坂と階段を喘ぎながら上り、国道473号に出て、暫くそこを歩く。
ほっとする間もなく右に折れて国道を横切ると、「旧東海道石畳入口」
の大きな看板が立てられていて、再び急な上り坂が延びている。
平成の道普請で蘇った金谷の石畳道の入口であるが、暫くはアスファル
ト舗装の道を上り詰めることになる。(続)



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