簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

林野駅(JR乗り潰し・姫新線)

2018-01-26 | Weblog


 姫新線は美作江見を出ると、旧出雲街道と吉野川に挟まれるように西に向
かう。遠くに那岐山を始めとする中国山地の山並みを望み、線路の近く遠く
に川が流れ、よく手入れされた田畑が広がり、そんな中所々で僅かばかりの
集落が時々姿を見せてはすぐに後ろに遠のいていく。



 そんな景色の中やがてやや北に進路を変え、それらと別れるとその先が楢
原駅で、更に進み中国自動車道の高架に出会うがすぐに分かれ、今度は吉野
川に注ぐ梶並川の流れに沿いながら林野駅に到着する。



 単式ホーム1面1線の駅で、所在する美作市の玄関駅である。
ホームから駅舎は少し離れていて、その間には花壇と言うか、緑地帯になっ
ていて様々な花木が植えられ、幾つもの植木鉢が無造作に置かれていた。
駅利用者はその間を抜けることになる。



 ここ林野は美作三湯の一つ「湯郷温泉」の最寄り駅で、駅舎の待合には、
温泉の宿泊施設の案内も掲げられている。

 大勢の温泉客でごった返して、駅前には送迎の車が溢れている、と言う
光景を期待したいところだ、残念ながら何となく寂れた感じで、華やかさ
に欠けるのは、駅そのものにも賑わいが感じられないからであろう。



 その温泉街は駅の裏を流れる梶並川(吉野川)の下流3Kmほどの所にある
ので歩くにはやや遠く、駅近くにあるバスセンターから市営のバスを利用す
るか、駅にタクシーを呼ぶかの選択となる。

 また岡山駅前・市内からのバス便もあるが、それらは一日数本しかなく、
しかも時間もかかるので便利とは言い難く、タクシーやマイカーに頼らざる
を得ないのが現状だ。そんなところにもかつては歓楽温泉として活況を呈し
今はさびれてしまった有名温泉の現状が窺い知れるのである。(続)





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