簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

高架橋の上に有る駅(JR全線乗り潰しの旅)

2010-12-08 | Weblog


三江線の0番乗り場は、駅の外れの寂しい場所にある。
ホームに人影も無く、この日の乗客は明らかに青春18切符の利用者と思しき数名のみ。
それでもたった一両の気動車は定刻、力強く走り出した。



列車は、日本海に下る江の川に沿って走る。
その江の川は、広島県内では可愛川(えのかわ)と呼ばれているらしい。
山間を流れるその川が、いつも車窓を楽しませてくれる。



所々、僅かばかりの平地に橙色の石州瓦を乗せた民家の集落が現われると駅がある。
列車は律儀に停車を繰り返すが、乗客の乗り降りはほとんど無い。

川沿いでカーブも多いせいか、エンジン音の割にスピードは出ず、早い自転車程のスピード(そんなことは無いか?)で、ユックリ、ユックリと進むのがもどかしいほどだ。

少し長いトンネルを抜けると突然目の前が開け、随分と高い位置にある駅に停車した。
三次からは1時間ほどの字都井駅だ。
この駅は何とトンネルとトンネルの間、谷に架かる高架橋の上に有る駅で、ここに来るには100段以上、建物で言えば六階分もある階段を上らねばならないらしい。
興味が沸いたが、ここで降りてしまうと次は六時間後の18時まで列車が無いから降りるわけにはいかない。





こんな過疎の町で、こんなにも便利の悪いところに駅を作って、地元の人に鉄道を使おうと呼び掛けても、鉄道好きの話題になる事は有っても、どだい無理が有るように思う。
この日ホームには二三人のファンらしき人がいた。
車で訪れた人たちであろう、到着した列車に向かい、しきりにカメラのシャッターを押していた。(続)




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三次に向かう(JR全線乗り潰しの旅)

2010-12-06 | Weblog
今日の予定は、広島から芸備線で三次に向かい、そこから三江線を乗り潰し、折角だからその先山陰本線に乗り、米子から、境線を目指す。

三次までは本数も多く、時間帯によっては、快速もあるので困ることは無い。
問題はその先、三江線の列車の少なさだ。
そこから、終点の江津に向かう列車は、日に3本しか無い。
と言っても直行する列車は、三次を朝の5時台に出る1本のみで、残りの2本は、石見川本か浜原で乗り換える事になる。

17時台に三次を発つ、浜原乗り換えの列車は30分程の接続で乗り換える事が出来るが、残る1本の9時台に出る石見川本乗り換えの列車は、何とそこで1時間40分以上も待つことになる。

広島を早朝発っても、5時台には間に合わないので、9時57分発に乗る積りで8時少し前の列車で向かうことにした。



広島からは太田川の東を、川に沿って北上する。
とは言え、川が近づくのは戸板を過ぎてから。





昨日乗った可部線は、その川の西側を走っているから、この辺りでは川の両岸に路線がある事になる。
玖村辺りでその幅は最小に縮まり、直線距離なら1キロ程しか離れていない。
可部線を行く列車が見えるのでは・・・と目をこらしてみたが見えなかった。
水の都、三次には1時間40分ほどで到着する。(続)




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久しぶりの可部線(JR全線乗り潰しの旅)

2010-12-03 | Weblog
お昼過ぎに今晩の宿を取っている広島に到着した。
折角だから、可部線に乗ってみる。
随分昔に一度当時の終点、三段峡まで乗った記憶が有るが、今では何も覚えていない。

広島を出た列車は横川まで東海道線を走り、その先で本来の可部線に入る。
横川を出るとすぐに太田川の鉄橋を渡り、大きく進路をかえ川に沿って北上する。
広島市のベットタウン化された市街地を走るので、どこも駅間が短く、家々の軒先をかすめるように、川と一緒になって大きく蛇行しながら進む。
どの駅でも乗客の乗り降りは多く、さながら市内電車のようでもある。
大凡中間地点の大町で広島市の新交通システム、アストラムラインと交差する。

40分ほどで終点可部に到着する。
ここまでは14キロ程、電化された短い路線で、12もの駅がある。



本来はこの先に三段峡まで46キロ余りの非電化区間が有ったが、赤字を理由に2003年12月に廃止されたと言う。
もともとの計画では、山陰本線の浜田に接続される事になっていたらしい。
廃止された後、線路や駅舎などの施設はそのまま残され、存続のための募金活動や第三セクター化の検討も行われた。
しかしそう言った活動のどれもが日の目を見ることは無かったと言う。





ホームからは、まだ少し先に続く線路が見えるので、「線路残っていますね」と改札近くにいたベテラン風の駅員に話しかけると、こんな話を聞かせてくれた。
駅前の観光案内板にも、三段峡までの旧線の路線図がそのまま残されていた。(続)



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芸備線(JR全線乗り潰しの旅)

2010-12-01 | Weblog
芸備線は、安芸の国と備中の国を結ぶ159キロの路線である。
広島から中国山地の三次を経て、岡山県の中央部、備中神代に向かう。
とは言え、この間を通しで行く列車は無い。

広島からは、沿線がベットタウン化している事もあり、途中の三次までは比較的本数も多く、快速も何本か走っている。
しかし、ここから先は・・・と成ると途端に様相は激変する。



三次を発つ列車の多くは、途中の塩町から福塩線に入り府中を目指し、ここで山陽線の福山に向かう列車と接続する。

塩町から先の芸備線はと言うと、この先に木次線の起点駅、備後落合があるが、この間では、凡そ2時間に1本程度の列車しかなく、さらにその先の備中神代までとなると1日に
3本程しか無い。

このように芸備線そのものも便利の悪い路線では有るが、さらに三次から山陰本線の江津に向かう三江線、備後落合から、同じ山陰本線の宍道に向かう木次線も、何れも名うてのローカル線で本数が少ないから、これらの路線を乗り潰すと成ると旅程を作るのに本当に苦労する。



何年か前に、岡山から津山線で津山に出て、そこから姫新線で新見へ、さらに芸備線の備中神代から塩町・三次へ、そこから福塩線で福山までを周っている。
従って今回は、三次から木次線で江津に出て、山陰本線の宍道から木次線で備後落合に戻る旅を計画した。

これで芸備線、三江線、木次線は乗り潰す事が出来る。
伯備線や姫新線、因美線や播但線はすでに乗車済みなので、山陽と山陰を連絡する路線で未乗路線は、西の山口線と美祢線のみとなる。(続)



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