簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

伊香保温泉 (JR全線乗潰しの旅)

2015-08-07 | Weblog
 伊香保温泉は、最寄り駅の渋川からは、まるで市内バスのように頻繁に温泉行
が出ているし、その所要時間も20分余りと近く、JRで訪ねても行きやすい温泉地
である。



 温泉の歴史は古く、万葉集にもその名が登場していると言う。
戦国時代には、戦争などで傷付いた兵の療養所に充てられていたらしい。



 その時代には、湯元より温泉を引き、石段を造って中央に湯桶を伏せ、現在の
温泉街の原型が形成されている。
それは織田信長が活躍していた時代だと言うから驚かされる。



 石段の左右の地を整然と区画し、そこに屋敷を立て、引湯し浴場を作り、やがて
そこは温泉宿として宿泊・入浴が出来るようになった。
そんな時代から早くも現在の温泉街が形成されたわけで、石段の整備から始まっ
た屋敷の区画は、我国では温泉を利用した都市計画の第一号と言われるものだ。



 伊香保温泉は標高700m、榛名山の中腹に温泉街が広がっている。
温泉に向かう県道からも、山の傾斜地に犇めきあうホテルや旅館などの建物群を
遠望することが出来る。



 その温泉街を構成する石段街は、今では伊香保を代表する名物・名所となって
いる。
温泉入口のバス停前に立つと、山の中腹に向かう石段を目にすることが出来る。



ここから始まる石段は、初めこそ幅は広く、傾斜も緩やかで、開放感あふれるもの
であるが、それは上るほどにその幅を縮め、一段一段の高さも心なしか高くなり、
その傾斜がきつくなり、山の斜面を登っていることを実感させられる。(続)




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積善館 (JR全線乗潰しの旅)

2015-08-05 | Weblog
 「河原の湯」のある萩橋を渡り、暫く進むと赤い橋の向こうに古風な佇まいを見せ
る旅館が見えてくる。温泉街を代表する見所の一つ、「積善館」で有る。



 江戸は元禄の時代に開業した湯治宿は、300年の歴史を誇る、現存する日本最
古の湯宿でもある。
その昔は、一階部分を家族が使用し、二階を湯治客に貸していたので、その名残
の外から直接二階に上がることのできる階段も今に残されている。



 館内の立ち寄りのできる「元禄の湯」は、昭和5年に建てられた大正浪漫を感じさ
せる洋風な建物で、前に架かる赤い慶雲橋と共に、映画「千と千尋の神隠し」のモ
デルにされたものだ。





 木造の扉を押し開けて中に入ると一段と高いところに脱衣所が設けられていて、
仕切りも何もない、ただ棚を置いただけのシンプルな作りである。



 石段を降りるとタイル張りの洗い場が広がり、そこには石造りの5つの浴槽が掘
られ、掛け流しの湯が溢れている。
天井が高く、大きなアーチ形の窓が印象的な広い室内は、開放的で明るくてモダン
な印象である。浴室には、今で言うサウナであろうか、蒸湯も有る。



 このほかにも本館内には利根川の青石で造られた混浴の岩風呂もある。
男女別の脱衣所から入る浴室は、余り広くは無い。
少し大きな家族風呂としての利用には良いかもしれないが、他人同士の混浴とな
ると少し勇気がいるかも(?)そのせいか男女の専用時間帯も決められている。

 ここには、これらの入浴と併設のお食事処「積善や」での食事がセットになったお
得なプランも用意されている。(続)




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四万温泉 (JR全線乗潰しの旅)

2015-08-03 | Weblog


 四万温泉は歴史ある温泉地らしく大型のホテルや和風の旅館、民宿、ペットと泊
まれる宿などに混じり、飲食処やお土産屋さんなど、多彩な施設で広範な温泉街を
形成している。
温泉街の中心地、月見橋を渡ると河原には広大な駐車場も用意されている。



 温泉の泉質は、ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉で、神経痛・リウマチ・
皮膚病などに効能があり、飲用すれば胃腸病・食欲増進に良いとされるため、温泉
街には二か所の飲線場も設けられている。
町中には、足湯や共同湯も何か所も有り、様々なスタイルの入浴を楽しむことが出
来る。しかも無料で楽しめる湯が多いのが有りがたい。



 温泉街の中ほどに桐の木平商店街がある。
町の中心らしく、旅館や土産物屋さんに混じり郵便局などが雑じる通りで、観光客
のそぞろ歩きの目立つ通りでもある。



 そんな一角から香ばしく食欲を誘うのが「焼きまんじゅう」だ。
米と小麦を練り合わせ、蒸して作ったパン様のまんじゅうを竹串にさし、火であぶり、
みそだれを付けさらに焼き、焦げ目をつけたものだ。
 群馬県のソウルフードとも言われる「焼きまんじゅう」は、そのタレが何とも香ばしく
濃厚で、一口頬張ると口の中ではそのうまさが後を引く。
熱いうちに食べるのが特に美味しいらしい。



 新湯地区の落合通りは、どこか昭和レトロな雰囲気を感じる通りである。
温泉まんじゅうを売る土産物屋、酒場、飲食店や喫茶店に混じり、懐かしいスマート
ボールの出来る遊戯場も有る。(続)






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