簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

扇風機

2015-08-19 | Weblog


 そんな熱帯夜の折、我が家で活躍するのが扇風機である。
最近では川内原発が再稼働したものの、電力事情の事も有り消費電力の少ない
扇風機等が見直されているようだが、クーラーを我慢している我が家の寝室では、
30年以上も前から頑張っている。



 扇風機は、開放し網戸に成った窓に、三分の一ほど開け放ったカーテンのその前
に置いている。
ベッドに横になり、片膝立てればその膝頭を、上体を少し起こせばその頭頂を、僅か
に感じる程度に風は上向きで、首を振りながら夜通し風を送り続けている。
直接体に風を当てることなく、重く暑く淀んだ室内の熱気を撹拌し、逃がす役割を担
ってくれているのだ。



 四半世紀も前のこと、有る夏の日に、知り合いの息子さんが亡くなった。
夜勤を終え、何時ものように自室で眠りについたが、起き出す時間になっても姿を
見せないことを不思議に思った家人が、部屋を覗いて異変に気付いたが早手遅れ
であったと言う。

 所謂突然死である。枕元では、扇風機が首も振らず、強風を送り続けていた。
後で聞いたが、これがいけなかったらしい。


 
 そんな話を聞いて以来我が家では、扇風機は出来るだけ直接体に当てず、首振
で使うように心掛けてきたが、これで十分である。



 窓は開放し網戸に成っているし、カーテンも三分の一ほど開け放っているので、
その前に置いた扇風機からは、熱帯夜と言え、室内の淀んだ熱気よりは多少ましな
冷気を送り続けてくれる。
我が家ではそんな扇風機が、クーラーに代わって夏の夜の主役を続けている。(続)


(写真:長野県・別所温泉 本文とは無関係)





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