我が家の道場に掲げてある、あいだみつおの「そのときどう動く」は、埼玉の弓友達がわたしの錬士合格祝いにくださったものだ。
わたしより10才ほど年上だが、若々しい。
S先生は、先日のねんりんピックに、亡きご主人の弟さんが選手として出場されたので、加賀へいらした。
わたしは、射場係りなので、殆ど外へ出られなかったので、十分話ができなかったが、それでも、ふたりでコーヒーを飲みながら、凝縮した時間を過ごした。
次回は、京都の審査で食事をしようよねぇ。と、楽しみを次回に持ち越し。
そんなことや、Y先輩のことを思いながらも、この「そのときどう動く」の額の下で、久々にゆっくり弓を引いた。
いつも、早朝のみの短時間しか引けないので、今日は、いろいろいなことがあったが、とにかくゆっくり弓に体を任せて、何も考えずに引いていた。
気付いたらよく中たる。観客がいないと中たるものだ。中黒に大きな穴が開いてきた。
はずれたら止めようと思っていたら的に矢が溜まりすぎてきたのでやめることにした。これでは、矢継ぎしてしまう。昼ごはんの用意もしなくてはならない時間になった。
抜きにいったら11連中していた。もっと続けていたらどうなったかなあという希望を残したがたぶんそろそろ外れる頃だったかもしれない。
何も考えず、弓に素直に同化していたような不思議な時間だった。
たぶん、試合や審査ではこんな穏やかな気持ちで弓を引かないのだろうな。