カレーなる日々 / शानदार दिन

インドの日常を中心に日々を綴っています。

【初・インドの道】 ~コルカタ②~

2005年01月29日 22時06分00秒 | 東インド / EAST INDIA
■ 宇宙で最も邪悪な場所 ■

「世界で一番醜悪な場所 」
何かの本に書いてあった・・・・。でも、それが誰の本なのか思い出せないでいる。
そこで、家の本棚(インド系の本がほとんど。)を捜してみた。

蔵前仁一氏の「ゴーゴー・インド」に、こう書いてあった。
「宇宙で最も邪悪な場所」と呼んだのは、イギリスのロバート・クライブ将軍であると。
・・・・どうやら、私の記憶違いだったようである。
「世界で一番醜悪な場所」ではなく、「宇宙で最も邪悪な場所」だったのだ。
   (つつしんで、訂正しお詫びいたします。)

【初・インドの道】は1997年10月、もう8年も前のことだから、
記憶が定かでないところもある。
このブログは、当時インドで書いた日記と写真を見直し、記憶を蘇らせながら書いている。


コルカタで私の旅は、日程の2/3が終わっていた。
旅の最終目的地のムンバイ(ボンベイ)へ行けば、C嬢が紹介してくれた、
もう一人のインド人の友人に会える。一人より心強いし、行動しやすい。
そう思った私は、サダル・ストリートが邪悪な場所であることを忘れていた。

ムンバイへ向かう日の朝、ホテルから空港までのタクシーをフロントに頼んでいた。
料金が140ルピーである事も、ぬかりなく確認してあった。
早朝4:30、ホテルを出発。その時、私は運転手と料金交渉をしていなかった。
  (だって、ホテルで呼んでもらったんだし、140ルピーだって言われてたし。)

1時間後、空港に着いたときに運転手はこう言った。

  運転手:「240ルピーだ。」
   私  :「140ルピーと聞いている。」
  運転手:「いいや、240ルピーだ。」
   私  :「そんな事はない。140ルピーだ。」

車内でもめていた。

すると、どこから現れたのか? 男がいきなりタクシーのドアを開け
私のバックパックを奪って行くではないか!

   私:「何やっとんじゃ、ワレ!!」

男を追って、車外へ出ようとする私に、

  運転手:「待てっ。240ルピー払わんかい!」
   私  :「待たんかい!このスットコドッコイ!」
  運転手:「240ルピー払え。」

バックパックを持って逃げる男を追う私、その私を追う運転手・・・。
誰が誰なんだか、何が何なんだかわからなくなっていた。
仕方なく運転手に240ルピー払い、逃げる男に追いついて
(バックパックは10Kg以上ある。)取り押さえた。

すると今度はその男が、こう言った。

  男 :「荷物運んでやったんだから、100ルピー払え。」
  私 :「ふざけんな!! 運んでやっただと?」
  男 :「100ルピーだ。」
  私 :「なめとんかコラッ!! しばくど!」(絶対に関西弁でね。)           

男はバックパックを離さない。                    
  私 :「離せって、言ってんだろ!」  


わかるはずはない・・・・。だって日本語だったから・・・・。

  私 :「50ルピーにまけて・・・。」

なすすべもなく、50ルピーも払ってしまった自分が情けない・・・。とほほっ。
しかし、見事な連係プレイである。敵ながらあっぱれだ。(感心してどうする?)
たぶんあれは、運転手とかばん持ちはグル(偉い人のことじゃないよ。)だったに違いない。

   

こうして、↑このカエルのようにヨダレをたらしながら、私の北インドの旅は終わった。
ゴーゴー・インド

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