2017年に公開された、
「ヒンディ・ミディアム」の続編であるが、
ストーリーは繋がっていない。
「ヒンディ・ミディアム」とはヒンディー語で教育をする、
学校の事で、「アングレージー・ミディアム」は、
英語で教育をする学校の事である。
(アングレージーはヒンディー語で英語と言う意味。)
前作「ヒンディー・ミディアム」は、
英語で授業を行う小学校へ娘を入学させようとする夫婦の、
お受験物語であったが、今回は男手一つで、
娘をロンドンへ留学させようとする父親の物語である。
<ストーリー>
ラジャスタン州のウダイプルでお菓子屋を営むチャンパック
(イルファーン・カーン)は妻を亡くした後、
娘のタリカ(ラーディカー・マダン)と暮らしている。
チャンパックの店の向い側には弟のゴピもお菓子屋を営んでおり、
双方が「元祖」と言う看板を掲げている。
どちらがオリジナルなのかの裁判で決着をつける事になったが、
ゴピが判事に賄賂を贈っていたため、
チャンパックは看板を下ろされてしまう。
タリカはイギリスの大学へ留学する事を夢見ており、
一所懸命に勉強して推薦でイギリスの大学に入れる事になった。
チャンパックはタリカの夢を応援していたものの、
留学費用が1千万ルピー(約1600万円)も
必要である事は知らなかった。
友人の紹介でロンドンに住む資産家を頼って、
タリカとチャンパックとゴピの3人は一緒にロンドンへ向かう。
ところがチャンパックとゴピは英語が話せないため、
空港の入国審査で揉めてしまった。
その上、頼りにしてた資産家が犯罪者リストに載っていたため、
チャンパックとゴピはインドへ強制送還されてしまう。
それを知らないタリカは自力で下宿先に向かい、
そこの友人たちの協力を得て家とアルバイトを見つけた。
インドに戻ったチャンパックとゴピは、
パキスタン人の偽造パスポートを使いイギリスへ入国する。
そしてタリカと再会するが、資産家が貧乏人だったと知り、
学費を入手するためにギャンブルをしたり、
あの手この手を使うが上手くいかない。
最終的に麻薬の運び屋をしてお金を手に入れる。
ICチップ入りのパスポートになった現在では、
写真を張り替えると言う古典的な手段は使えない、
と思ったけど、まぁ小さい事にはこだわるまい。
だって・・・インドだもん。
娘を思う父親と父親を思いやる娘、
そしてそれを取り巻く弟や友だち。
ロンドンで他の留学生とハメを外す娘、
ロンドンで悪戦苦闘する父親。
イルファン・カーンだからこその軽快さと笑い。
ほのぼのとさせる親子愛・・・。さすがだ。