1996年発行の東野圭吾の推理小説。
刑事・加賀恭一郎シリーズの第4段。
作家の日高邦彦が殺される。第一発見者は、
日高の妻・理恵と日高の幼馴染で親友の野々口修。
加賀は刑事になる前、大学卒業後に教師となったのだが、
その学校の先輩が野々口だった。野々口も作家志望であり、
日高のすすめで児童向けの作品を書く作家に転身していた。
加賀は最初から野々口を疑っていた。
野々口は日高を発見した状況を手記にしていたのだが、
理路整然と書かれた手記は真実を曲げて、
自分の犯行を隠すものだった。
初めに犯人が判ったおり、なぜ殺人を犯したのか?
その動機とそこまで行きつく過去の歴史や人間関係を、
掘り下げて行くところに面白さがある。
野々口は病に侵されており、
死ぬまでに真実が究明されるのか?
野々口が真実を語るのか?
加賀とかつての先輩・野々口の対決。
2001年にNHKドラマとして放送されたが、
加賀恭一郎ではなく西原甲子男が主人公で、
間寛平が主演した。