今月23日の祝日に大阪市と神戸市で予定されているプロ野球・阪神、オリックスの優勝パレードに、2025年大阪・関西万博のPRが絡められようとしたことに対し、「パレードの政治利用だ」と批判が噴出した。専門家はスポーツを使って体制側の悪評を隠す「スポーツウオッシング」に当たる、と指摘する。
9月、大阪府が記者会見でパレードの開催を発表すると、万博公式キャラクター「ミャクミャク」が登場。パレードの正式名称には「2025年大阪・関西万博500日前!」と副題が付き、吉村洋文知事は「(パレードは)万博の大きな弾みになる。実行委員会には日本国際博覧会協会(万博協会)も入って準備を進めたい」と意気込みを語った。
しかし交流サイト(SNS)上では、野球ファンらから「政治利用」「プロパガンダ以外の何物でもない」と万博PRを批判する投稿が相次ぎ、府庁にも「万博と一緒にしないで」「万博より球団や選手を祝いたい」との声が寄せられた。
吉村氏は批判を受け「趣旨にそぐわないとの意見もある」と述べ、協会の不参加を決めたと明かした。
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