『 JR西日本の福知山線脱線事故調査情報漏洩(ろうえい)問題では、航空・鉄道事故調査委員会(当時)の元委員、山口浩一氏(71)は当事者から、鉄道模型やチョロQをもらう一方、調査進展状況を漏らした上に、求めに応じて有利な書き換えまで進言していた。山口氏は国鉄出身で、JR西の山崎正夫前社長(66)と「先輩後輩」の関係。なれ合いが産んだ末の漏洩だった。「何を信じればいいのか…」。関係の深い人物が調査委に名を連ねていた事態に、遺族からも報告書の信頼性に疑問の声が漏れている。 山崎前社長が山口氏に、最初に接触を図ってきたのは平成18年5月。事実認定を積み重ねている段階だった。その後も、分析に入った19年4月など「時機を見計らい接触してきた」(運輸安全委幹部)という。その度に、山口氏は説明し、報告書案の一部コピーを渡していた。要求は面会を重ねるごとにエスカレート。最終報告書に盛り込ませないため、委員会での「有利な書き換え」の発言まで求めた。その見返りは、調査報告書公表後の夕食接待だった。菓子や新幹線「500系」模型、チョロQ3個の手土産も受け取っていた。 専門的知識が必要な鉄道や航空事故の調査では、鉄道や航空各社の関係者が委員に名を連ね、自らの経歴に関連する事故を担当するケースもある。今回も「別の委員にもJR西側から接触があった」(同)という。調査の信頼・中立性に疑問が生まれ、前原誠司国交相は「今後は密接関係者を審議から外し、再発防止を図る」と話した。 ▼金銭は否定 山崎前社長は25日、大阪市北区の本社ビルで会見し、「情報を早く知りたいの一念でやった」とし、何度も反省の弁を述べた。 会見の冒頭、深々と頭を下げた山崎前社長は「軽率な行為だった。多くのみなさまに深くおわびします」と陳謝。山口氏は「尊敬する国鉄時代の先輩の1人」で夕食や昼食を一緒にしたが、「赤ちょうちんに近い店。供応のイメージとは違う」と話し、金銭の授受も否定した。 また、山口氏には報告書の自動列車停止装置(ATS)に関する記述のほか、日勤教育についても意見したとした上で「守秘義務違反の認識が薄かった」と釈明した。被害者遺族から辞任を求める声が出ればどうするかと聞かれると一瞬沈黙し、「ただただおわびするだけ」と明言を避けた。 ▼氷山の一角 長男を亡くし、遺族らでつくる「4・25ネットワーク」の世話人を務める木下廣史さん(51)は、19年2月に事故調が意見聴取会を開いたころから、国交省内に設置され、同省から調査官が派遣される事故調の独立性に疑問を感じ続けてきた。 「調査結果に影響がなかったと言われても、出来レースだったのではとの疑念は深まるばかり。まさか推測が現実になる日が来るとは」としており、すでにJR西の担当者を通じ、山崎前社長に経緯を説明するよう申し入れたことを明らかにした。 被害者の中では今回のケースを「氷山の一角」と懸念する声も。三男を亡くした下浦邦弘さん(61)は「この事故以外の事故調の報告も信じられなくなった。政権交代でもっとひどいケースが暴かれるのではないか」と指摘。 娘が負傷し、「負傷者と家族等の会」のメンバーでもある三井ハルコさん(53)は「これを機にほかにもあるかもしれない不正を洗い出してほしい」と話った。 』 産経新聞
日本国有鉄道から、JR各社に分割民営化されてもお役人気質の親方日の丸、身内の庇い合いや先輩、後輩の馴れ合い、臭いものには蓋の体質は改革されていないのでしょうか。鉄道業務は、乗客を安全に事故無く運ぶ責任と義務が有ります。世界に冠たる新幹線を持ち、開業以来乗客無事故の世界的記録を持つ新幹線の安全と技術を持ち国鉄の伝統と血を受けつぐJR西日本が、 福知山線脱線事故調査情報の進展状況を漏らした上に、求めに応じて有利な書き換えまで進言していた。山口氏は国鉄出身で、JR西の山崎正夫前社長(66)と「先輩後輩」の関係。なれ合いが産んだ末の漏洩だった。」 と書かれていますが不祥事としかいいようが有りません。乗客の安全を第一に考え福知山線脱線事故の事故究明と正確な調査を実施しないと亡くなられた方々も浮かばれませんし、怪我をして後遺症に悩んでいる人達や遺族にも申し訳が立たないのでは有りませんか。京阪神間は阪神電鉄や阪急電鉄との競合も有り、各私鉄間のダイヤ上のスピードアップ競争が激しかったことも厳然たる事実です。脱線転覆事故を起こされたのでは、危なくて安心してJR福知山線には乗れません。日本の国鉄は、海外の鉄道会社のように遅れず、発車時刻と到着時間の正確さ、列車の運行ダイヤルの綿密な作成と事故ヲ起こさないことが国鉄マンの誇りだったと思います。 JR福知山線脱線事故を教訓に今後二度と事故が起きないような対策を立てて、信頼回復に努力して下さい。関西の私鉄このような大きな脱線転覆事故を起こした私鉄は近年ないと思いますが。世界の鉄道の中で最高技術を持つ日本国有鉄道の鉄道運営の経験と実績を持つJR西日本が事故を起こさないような安全対策を打ち立てて、実行出来ないはずが有りません。彼岸とは、川の向こう岸、生死の海を渡って到達する悟りの世界を言います。JR西鉄道のJR西の山崎正夫前社長と航空・鉄道事故調査委員会(当時)の元委員、山口浩一氏は、鉄道マンの使命と責任を彼岸の終わりの日に悟って下さい。JR福知山線脱線事故出なくなった方々へのせめてものはなむけになると思います。
国鉄マン、今は、JRマン、鉄道マンの誇りを持つて責任を果たし、皆さんの期待に応えて頑張って下さい。
【用語解説】尼崎JR脱線事故の調査 、産経新聞より引用
「平成17年4月25日、兵庫県尼崎市のJR福知山線カーブで快速電車が脱線、マンションに衝突し107人が死亡した。国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は19年6月、運転士が直前のオーバーランを報告する車掌と指令所の交信に気を取られ、ブレーキ操作が遅れたことが原因とする最終報告書を公表。ミスをした乗務員に課す日勤教育が重圧となっていたJR西日本の企業体質も指摘した。 」
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