広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

値上げ1週間前

2009-06-24 20:25:36 | 秋田のいろいろ
秋田市など秋田県中央部のバス会社の路線バス運賃値上げ(7月1日)まであと1週間。
こちらの記事で紹介したとおり、初乗りが140円から160円になり、距離に対する加算額も上がるので、20円以上の値上げになる区間もある。
ただ、全国的に見れば、初乗り140円は安く、160円で普通だと思う。もちろん我々利用者にとっては負担増になるが、地域の公共交通の確保と環境のために(自家用車に一人乗りするよりいい)、できるだけ多くの方にたまにでいいから利用してほしい。
最近自転車がエコだといって、一部で自転車通勤が推奨されている。たしかにそれはいいことだと思うけど、雨や雪、ケガや病気になった場合、お年寄りや旅行者はどうすればいいんだろう? それにこれからの暑い時期は、汗かいてふーふー自転車に乗ってる人には近寄りたくないです。誰もが利用できるバスや鉄道など公共交通機関利用をもっと推進するべきだと思う。


でも、今回もまた、バス会社さんへ苦言(またはどーでもいいツッコミ)を呈さなければいけない。値上げするのは仕方ないが、利用者へ対してもっと気を遣って案内してほしい。

国土交通省東北運輸局から値上げ認可が発表された翌日の6月5日、この会社にしては異例の早さで公式ホームページに「一般乗合バスの上限運賃変更実施の概要について」というpdfファイルの文書が掲載された。今日現在も掲載されており、これ以外には値上げ関連の記載はないようだ。

前の記事でも書いたが、運賃値上げの負担を軽減するため、通学定期券の割引率は5%上げて45%になる。この文書では、通学定期は「認可割引率 現行と同じ」となっていて、その下に米印を付けて「通学定期旅客運賃の実施運賃については、通学学生の利用拡大と子育て家庭の負担軽減を図るため、現行の割引率を5%拡大し、45%引とします」とある。
この意味が分からない。どうも、45%引きで申請したのではなく、40%のまま変更なしで申請・認可を経て、実際はさらに5%引きで売りますということらしい。
認可を受けた運賃が「メーカー希望小売価格」で、「実施運賃」が「当店販売価格」みたいなモノで、「メーカー希望小売価格の5%OFF!」という、バーゲンセールみたいな感じなのだろうか?
なんで45%引きで申請しなかったんだろう? 「実施運賃」というのは専門用語だろうか? こういうやり方が手続き上許されるのか(許されるんだろうけど)? この方法のメリットは何なのか? ご存じの方教えてください。


昨日、23日に秋田駅前(西口)バス乗り場に行くと、乗り場ごとにほぼ1枚の割合で、6月20日付けの「バス運賃変更のお知らせ」が掲示されていた。一部の車両の車内(運転席後ろ)にも同じものが掲示されている。
細かいことで申し訳なく、写真も分かりづらいが、秋田駅の多くの乗り場で、この紙がかなり曲がって掲示されている。
右上がりの掲示
「お客様に運賃値上げをお願いし、ご理解いただく」ための大事な掲示なんだから、いつも以上に丁寧に貼るべきではないだろうか。
【24日23時追記】文面をよく読むと掲示は「変更いたします」、ホームページ文書は「認可となりました」で、理解を求める謙虚なお願い文ではなく、一方的な押しつけ(言い過ぎ?)とも取れる言い回しだ。その一方で「認可をいただき」とお上(国交大臣)に対してはへりくだっている。もう少し、客の感情に配慮した言い回しが可能だし、それを使えば印象も変わる(良くなる)のではないかと思うんだけど、この会社には難しいのかな。
ちなみに、昨年値上げした青森の弘南バスの掲示は「日頃より当社の路線バスをご利用いただきまして誠にありがとうございます。ご利用頂いております乗合路線バスの運賃を、諸般の事情により申し訳ございませんが、下記の様に改定(値上げ)させていただきます。今後もご理解とご支援賜りますようお願い申し上げます。」と至って謙虚で誠実な文面であった。(以上追記終わり)

そして、ここ数日で僕が見た2つの営業所所属の計6台ほどのバスの中で、車内に掲示があったのは、うち1つの営業所所属の車両だけ。偶然かもしれないが、もう1つの営業所の車両では見かけなかった。その営業所担当の路線では値上げをしないわけではあるまいし、秋田駅前バス停を利用しない客だって大勢いる。その人たちにも周知するため、もっと小さいサイズでモノクロ印刷でいいから、全営業所の全車両(270台ほどあるらしい)に掲示するべきだと思う。

その掲示の内容(クリックすると拡大します。ブラウザの戻るボタンで記事に戻ってください)。

ホームページの文書を簡潔にまとめたといった内容。
運賃に関しては、具体的に主要区間の新運賃額を書いてくれても良さそうなのだが。そして、通学定期の割引についても相変わらず分からない表現。
最後の回数券については変更がない旨の記載は親切だし、実際、僕も安心した。

ところで、改定後の運賃だが、国交省発表の文書に3区間の運賃が記載されていたので、ご紹介しておく。なぜこの3区間が選ばれたのかは分からないが、弘南バスの値上げの際も、ヘンな区間が引き合いに出されていたので、何か決まりがあるのかもしれない。
 秋田駅(東口)~東営業所入口:140円→160円
 交通公社前~豊町:240円→260円
 秋田駅(西口)~御野場団地入口:340円→370円……30円アップ!

運賃改定に関して、個人的に気になる点が3つある。
【6月27日追記】下記1・2に関して、「豊浜ふれあい号」の値上げはされないものの、乗りほうだい券など一部乗車券の扱いが変更になることが分かった。詳細はこちら
1.「豊浜ふれあい号」は値上げしないの?
こちらで紹介した、秋田市西部地区の元同社不採算路線を秋田市が引き取って運営し、このバス会社の子会社へ委託運行しているもの。運賃は本社経営時代のままなので、本社と同体系だった。
ふれあい号を所管する秋田市交通政策室のサイトには、本社値上げの記述と公式サイトへのリンクはあるが、ふれあい号については記載がないので、値上げなしと考えていいのだろうか?
そうすると、新屋案内所から大森山公園西入口や新屋高校入口など、本社とふれあい号が重複している区間では、運賃が異なることになる。

2.「一日乗りほうだい乗車券」はどうなる?
旧秋田市交通局から引き継いだ、「一日乗りほうだい乗車券」というのがある。旧交通局路線(豊浜ふれあい号も含む)+αが1日乗り放題で現在は820円。券面の自分の使いたい年月日を削るスクラッチ方式。
僕のバス利用形態では、買物回数券と普通回数券を組み合わせて使った方がトクなのでほとんど使わないが、今年4月に久しぶりに購入。

券には有効期間があるが、これまでは年度末が多かったと思う。でもこれは「2009年6月20日」という中途半端な有効期限がシールで貼ってあった。使用後にはがしてみると「2009年3月31日」というのが隠れていた。
3月末期限の券が余ってしまい、もったいないのでシールで対応したのだろうが、この中途半端な日付は、運賃改定を見越しているのか=改定後に乗りほうだい券も値上げするのか?、と思っていたが、告知がないところを見ると、変更はないのだろうか。【9月15日追記】知らぬ間に乗りほうだい券が900円に値上げされていた

3.公式ホームページの時刻・運賃検索の改善を!!!
ブログの記事にしようと思っているのだが、あまりにも複雑でうまく書けない。
この会社のサイトでは、乗り降りするバス停間の時刻検索と秋田駅から任意のバス停までの運賃検索ができるのだが、ものすごーーーく使いにくく、分かりにくい(特に曜日別ダイヤと経由地)。運賃改定に伴うデータ変更が必要だから、この機会に改善を切望する。

運賃値上げ後のサービス向上と経営改善を期待したいところです。
コメント (4)
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