日本語でコンピュータを使う時に不可欠なのが「かな漢字変換システム」。
徳島のジャストシステムがワープロソフト一太郎に付属、あるいは単独で販売する「ATOK」には定評があるが、僕は今まで否定的だった。
なぜなら、まず大学や職場がATOKを「使わなくても済む」パソコン環境だった(主にマイクロソフトのMS-IMEを使っていた)ことと、ワード派の僕が自分で買ったパソコンには追加購入してまでATOKを入れる必要性を感じなかったから。
そして、たまにATOKを使うことがあると、操作性の違い(特に左右矢印キーとシフトキーを使う、変換範囲の伸縮と変換文節の移動がMS-IMEと逆な点と変換中にEscキーを押すとクリアされてしまう点)と文章表現のミスなどを指摘するおせっかいな機能がどうも好きになれなかった。何よりもMS-IMEで特に不満を感じなかった。
ところが、前に記事にしたように、MS-IMEを長く使っていると、おかしな変換が目に付くようになって、嫌気がさしてきた。(僕の文章や変換方法がひねくれているから?)
パソコンが壊れてMacに買い換え、Mac OS付属のIME「ことえり」にしたが、これはおかしな変換というより、言葉を知らないし覚えない。MS-IMEは「余計な気を回して変な変換」で、ことえりは「最初から知らないし、教えても覚えない」という感じ。これは不便。
そう思っていた先日、「ATOK 2009 for Mac」が7月17日に発売されるという情報を見つけた。「ATOKは1万円くらいして高そう」と思い込んでいたが、それは広辞苑・英語辞典などがセットされた商品。通常版は7000円ほどで、月300円または年3360円で常に最新版が使える「定額制サービス」も近々Macに対応するそう。とりあえず1つ前のバージョンの30日間お試し版をインストールして使ってみた。
感想は、「やっぱり使いやすい」。
キー操作の慣れは必要(MS-IME互換モードに変えることもできるが、他人のパソコンを使った時に困るので、僕は変更しない主義)だし、たまに戸惑ったり、誤変換もなくはない。
でも教えれば覚えるし、とてもスムーズに文章入力ができて快適。間違いの指摘もそれほどうるさく感じないし、「うごこうつう」も最初は「雨後/交通」だったが、次からは「羽後/交通」と変換してくれ、間違っても「動こう/通」なんて変換しない。「としろう」だけだと「俊郎」と変換されるのに、「やなぎばとしろう」だと「柳葉/敏郎」と正確に変換される辺りもなんかスゴイ(みふねとしろう、まゆずみとしろうはダメだったけど)。一瞬にしてATOK派になってしまった!
試用版は説明書がなく、ほとんどカスタマイズせずに使っていることもあるかもしれないが、よく分からない点も多少ある。
「省入力変換」という、先頭数文字を入力して「Tab」キーを押すと過去に確定した候補が出てくるのは、長い文字数の固有名詞入力などに結構便利。昔のシャープかどこかのワープロにも似た機能があった。
「あきた」の省入力候補。当ブログでおなじみの言葉をしっかり覚えてる
困ったのは「秋田市」と入れようとして、うっかり「あきたしゅ」と入力し「秋田種」で確定した場合も省入力の候補に入ってしまうこと。でも「Ctrl」+「Delete」で候補から消せることが分かって解決。
省入力となんとなく似ているが、いまいち必要性が分からないのが、「連想変換」。変換中に「Ctrl」+「A」でその時点で変換中の漢字に関連した語句が候補表示されるらしい。例えば「夏至」の連想変換では「立夏、小暑、大暑」とか“連想”される言葉が出てきて、「日本語使いさばき辞典」による解説が表示される。【追記】省入力変換はユーザーの変換履歴が元で、連想変換はあらかじめセットされた辞書という、根本から違うが、なんとなく紛らわしい。携帯の「予測変換」とも名称としては似ている。
「土用三郎」など知らない言葉もあって、ためにはなる。
「秋田」の連想変換
「秋田」からは稲作関連の連想変換候補が40以上も表示される。これは地名でなく、「秋の田んぼ」という農事・耕作面からの連想だが、日本人や日本語の、稲作文化との強い結びつきを感じるけど、使う人はいるだろうか?
「大丈夫」では英文が70以上も連想変換された。
でも、連想変換があってよかったって思う人ってどれくらいいるだろう。OFFにすることもできるが、おもしろいのでたまに眺めているけど。
欲をいえば、連想変換なんていらないから、頭のいい快適な日本語変換だけに特化した(そしてもっと安い)IMEがほしいところだけど、皆さんが「ATOKはいい」という通りなのは分かった。最新版2009の発売を待って買おう。
いちばんシンプルな製品では、新規購入で7140円、定額の年間契約が3360円。単純に3年以上使うなら、通常製品購入が得だが、年に1回はバージョンアップするATOK、バージョンアップ版は5000円程度する。
定額制では、バージョンアップも無償でできるから、こちらの方が長い目で見て得だと思う。途中でやめることもできるし。(なお、定額制は2週間に1回、ネットにつなぐ必要あり)
試用版の有効期限はあと10日ほど。ATOK 2009 for Macの発売は7月17日、でも定額制は9月8日の予定。
……じゃあ、それまでの間、僕は何を使って変換すればいいの? ことえりには戻りたくない!
徳島のジャストシステムがワープロソフト一太郎に付属、あるいは単独で販売する「ATOK」には定評があるが、僕は今まで否定的だった。
なぜなら、まず大学や職場がATOKを「使わなくても済む」パソコン環境だった(主にマイクロソフトのMS-IMEを使っていた)ことと、ワード派の僕が自分で買ったパソコンには追加購入してまでATOKを入れる必要性を感じなかったから。
そして、たまにATOKを使うことがあると、操作性の違い(特に左右矢印キーとシフトキーを使う、変換範囲の伸縮と変換文節の移動がMS-IMEと逆な点と変換中にEscキーを押すとクリアされてしまう点)と文章表現のミスなどを指摘するおせっかいな機能がどうも好きになれなかった。何よりもMS-IMEで特に不満を感じなかった。
ところが、前に記事にしたように、MS-IMEを長く使っていると、おかしな変換が目に付くようになって、嫌気がさしてきた。(僕の文章や変換方法がひねくれているから?)
パソコンが壊れてMacに買い換え、Mac OS付属のIME「ことえり」にしたが、これはおかしな変換というより、言葉を知らないし覚えない。MS-IMEは「余計な気を回して変な変換」で、ことえりは「最初から知らないし、教えても覚えない」という感じ。これは不便。
そう思っていた先日、「ATOK 2009 for Mac」が7月17日に発売されるという情報を見つけた。「ATOKは1万円くらいして高そう」と思い込んでいたが、それは広辞苑・英語辞典などがセットされた商品。通常版は7000円ほどで、月300円または年3360円で常に最新版が使える「定額制サービス」も近々Macに対応するそう。とりあえず1つ前のバージョンの30日間お試し版をインストールして使ってみた。
感想は、「やっぱり使いやすい」。
キー操作の慣れは必要(MS-IME互換モードに変えることもできるが、他人のパソコンを使った時に困るので、僕は変更しない主義)だし、たまに戸惑ったり、誤変換もなくはない。
でも教えれば覚えるし、とてもスムーズに文章入力ができて快適。間違いの指摘もそれほどうるさく感じないし、「うごこうつう」も最初は「雨後/交通」だったが、次からは「羽後/交通」と変換してくれ、間違っても「動こう/通」なんて変換しない。「としろう」だけだと「俊郎」と変換されるのに、「やなぎばとしろう」だと「柳葉/敏郎」と正確に変換される辺りもなんかスゴイ(みふねとしろう、まゆずみとしろうはダメだったけど)。一瞬にしてATOK派になってしまった!
試用版は説明書がなく、ほとんどカスタマイズせずに使っていることもあるかもしれないが、よく分からない点も多少ある。
「省入力変換」という、先頭数文字を入力して「Tab」キーを押すと過去に確定した候補が出てくるのは、長い文字数の固有名詞入力などに結構便利。昔のシャープかどこかのワープロにも似た機能があった。
「あきた」の省入力候補。当ブログでおなじみの言葉をしっかり覚えてる
困ったのは「秋田市」と入れようとして、うっかり「あきたしゅ」と入力し「秋田種」で確定した場合も省入力の候補に入ってしまうこと。でも「Ctrl」+「Delete」で候補から消せることが分かって解決。
省入力となんとなく似ているが、いまいち必要性が分からないのが、「連想変換」。変換中に「Ctrl」+「A」でその時点で変換中の漢字に関連した語句が候補表示されるらしい。例えば「夏至」の連想変換では「立夏、小暑、大暑」とか“連想”される言葉が出てきて、「日本語使いさばき辞典」による解説が表示される。【追記】省入力変換はユーザーの変換履歴が元で、連想変換はあらかじめセットされた辞書という、根本から違うが、なんとなく紛らわしい。携帯の「予測変換」とも名称としては似ている。
「土用三郎」など知らない言葉もあって、ためにはなる。
「秋田」の連想変換
「秋田」からは稲作関連の連想変換候補が40以上も表示される。これは地名でなく、「秋の田んぼ」という農事・耕作面からの連想だが、日本人や日本語の、稲作文化との強い結びつきを感じるけど、使う人はいるだろうか?
「大丈夫」では英文が70以上も連想変換された。
でも、連想変換があってよかったって思う人ってどれくらいいるだろう。OFFにすることもできるが、おもしろいのでたまに眺めているけど。
欲をいえば、連想変換なんていらないから、頭のいい快適な日本語変換だけに特化した(そしてもっと安い)IMEがほしいところだけど、皆さんが「ATOKはいい」という通りなのは分かった。最新版2009の発売を待って買おう。
いちばんシンプルな製品では、新規購入で7140円、定額の年間契約が3360円。単純に3年以上使うなら、通常製品購入が得だが、年に1回はバージョンアップするATOK、バージョンアップ版は5000円程度する。
定額制では、バージョンアップも無償でできるから、こちらの方が長い目で見て得だと思う。途中でやめることもできるし。(なお、定額制は2週間に1回、ネットにつなぐ必要あり)
試用版の有効期限はあと10日ほど。ATOK 2009 for Macの発売は7月17日、でも定額制は9月8日の予定。
……じゃあ、それまでの間、僕は何を使って変換すればいいの? ことえりには戻りたくない!