今回の北海道旅行は、札幌や帯広が主な目的地。道内ではJR北海道のフリーきっぷを使用する。その有効期間をフルに活用する意味もあって、まず函館に一泊して、翌朝から道内の移動を始める行程とした。
秋田から北海道への旅行では、航空機(千歳)やフェリー(苫小牧)を使う人が多いと思われるが、航空便がなくなった(昔はあった)函館や大沼辺りだけの旅行ならJRを使う人が多数派かもしれない。そんな人には、JR東日本のびゅうの旅行商品など、宿泊と往復がセットになった安いパックがある。あるいはJR往復の乗車券分だけの「函館フリー乗車券」が秋田駅発着で9000円(4日間有効。特急券は別途必要)。
今回は、それらは使わず、秋田から函館までの通常の片道きっぷを使用した。(帰りの分はフリーきっぷでJR北海道エリア内ギリギリまで乗って安く上げるため別に購入。詳細はこの記事末尾)
特急は、秋田から青森まで「つがる3号」の自由席、青森から函館まで「スーパー白鳥25号」の指定席。
「つがる」の自由席が、お盆が過ぎた平日に混雑するとは考えにくいので自由席で充分。「スーパー白鳥」はある程度混雑しそうだし、JR北海道では自由席を増結することはないので指定を取ったほうが無難と考えた。
新青森または青森で奥羽本線の特急と津軽海峡線の特急・急行を乗り継ぐ場合、「乗継割引」が適用され、海峡線の特急料金が半額になる。(余談だが、東北新幹線から海峡線へ乗り継ぎ、さらに函館本線・札幌方面に乗り継ぐ場合は、函館本線の料金も半額になる)
だから、繁忙期で指定席料金が200円増し(自由席+700円)といっても、実際にはその半額で白鳥の指定席に乗れる。つがる自由席1680円+スーパー白鳥指定席2390円の半額=計2870円。
秋田始発の「つがる」の2両の自由席は、予想通り空席のほうが多い状態。
青森運輸区の車掌が1名乗務と言っていたが、実際にはもう1名乗っていて、車内検札をしていた。車内販売はなし。
つがるのE751系電車は、個人的には日本の在来線車両で屈指の乗り心地の良さだと思う。(線路状態のために95km/hしか出せず、車両としては余裕があるせいかもしれないけれど)滑らかな加減速、安定した走行、適度なホールド感のあるシート。
フジテレビの堺さんによる自動放送の「二ツ井」と「大館」のアクセントも安心して聞ける。
昨日の記事の通り、雨雲を振り切って青森県へ入るが、岩木山は見えず。
弘前からは新幹線へ乗り継ぐ人がまとまって乗ってきたが、それでも余裕あり。そして、新青森で降りていった。
つがる3号は新青森15時39分着、青森15時46分着。
乗り継ぐスーパー白鳥25号は、始発の新青森15時35分発、青森15時42分着・51分発。
つがるから乗り継ぐ者としては、新青森で乗り継げるように白鳥の発車を後回しにしてほしいものだが、新青森駅のホームの数が上下1本しかないため、こういう順番にせざるを得ないのだろう。
青森駅では、同じホームで乗り換えができたものの、既に皆さん座っている中に遅れて慌ただしく入っていく感じで、ちょっと恥ずかしい。ほぼ満席で、隣の席にも人がいた。
久しぶりの789系電車。この電車も悪くない車両だと思っていたが、つがるのE751系と比べると、特に居住性ではつがるの方が上に感じた。
座席の腰のあたりが柔らかくてしっくり来ないし、背もたれはE751系よりやや低くて、視覚的にうるさく(他のお客の動きが目に入って)感じた。
JR北海道の自動放送は、5年ほど前に落ち着いた話し方の男声アナウンスに変わったが、どうも好きになれない。ボソボソとしゃべっているとも受け取れ、トンネル内などでは聞き取れない。
蟹田駅でJR北海道の乗務員に交代。北海道新幹線の工事現場をかすめながら進む。
スーパー白鳥では、下り列車で青函トンネルの説明を重点的に行うようだ。自動放送では、2015年度開業を目指して北海道新幹線の建設が行われていることにも言及していた。
この列車では、車掌も熱心に案内してくれ、「この先10個目のトンネルが青函トンネルである」こと、「中に入ると、下の方で紫色の照明が光っている」ことなどを放送。
スーパー白鳥では、通路ドア上のLED文字情報装置で、通過する各トンネルの名前や「次が青函トンネル」と表示されるが、タイミングが若干遅く、青函トンネルに入ったのに「次が青函トンネル」としばらく表示されてしまって、紛らわしい。
今回は、直前に車掌が「青函トンネルに入ります」と放送を入れてくれたので、分かりやすかった。
トンネル内の「竜飛海底」駅に停車し、見学ツアーを終えた人たちを乗せる。
北海道新幹線開業時には、海底駅に停車する列車がなくなる(見学ツアーが廃止)見込みで、もう1つの「吉岡海底」駅は既に全列車が通過して休止駅になっている。
トンネルを抜けて、約4年半ぶりに北海道へ。

木古内を過ぎて海沿いに進むと、遠くに函館山が見えてきて、北海道へ来たことを実感する。
函館山と函館の街、そして港へ向かう船
車掌から函館山についての案内放送(牛が寝そべっているように見えるので「臥牛山」とも呼ばれる等)があり、これまた分かりやすい。
※帰りの「白鳥」については、この記事末尾参照。
こんな具合で秋田から約5時間。夕方の函館駅に到着。函館駅前のホテルに宿泊。

申し訳ないけれど、僕は函館に観光地としての魅力はあまり感じない。函館って、横浜とか神戸と同じように、おしゃれな街自体が観光地であり、他の北海道の観光地とは、観光地としての性格が違って感じてしまうからだと思う。
そんなわけで、函館の街を歩いたり宿泊するのは、小学生の頃と中学校の修学旅行以来。といっても、今回も駅周辺をざっと歩いただけ。
夜の松風町(まつかぜちょう)
函館駅近くの繁華街。北島三郎の「函館の女」の2番で「♪灯りさざめく松風町は」と歌われている。
裏通りは暗くて寂れていたが、この通りはアーケードがあって今時の地方都市としてはそれなりに賑わっていると言えるかな。
翌朝はいい天気。
函館駅
函館駅前の広場は、花がたくさん植えられていてきれい。
函館駅の向かい、路面電車が曲がる所に、「棒二森屋(ボーニモリヤ)」という地元百貨店がある。
棒二森屋
前夜、地下食品売り場に行ってみたら、価格がわりと安め(ランチパックが98円とか)で、イオンのトップバリュ製品が置いてある。さらに、お惣菜は函館市内の「ダイエー湯川店」で製造したもの。(函館周辺には、ダイエーがいくつか残っている)
レシートでは、
「株式会社ダイエー グルメシティ 棒二森屋店」
ダイエーが運営する食品スーパー(小型店舗)「グルメシティ」が棒二の地階に入っている形になっているらしい。
棒二森屋は、ダイエー傘下なのだそう。(ダイエーは今日8月27日にイオンの連結子会社化されたから、これからはイオン傘下とも言えるのか?)
現在は、福島の「中合」が経営しているようだ。
ほかに函館駅の周辺には、
函館朝市
外から見ただけ。
朝市の海側、青函連絡船・摩周丸(函館市青函連絡船記念館)のそばに、「ふれあいイカ広場」なるものがあるそうなので、行ってみた。
ただの広場
イカっぽいオブジェみたいなのがあるけれど…
文字が一部判読できなくなった、平成6(1994)年2月付の看板があり、モニュメント(=オブジェ)はイカが群れ合う姿をイメージし、ブルーとグリーンのパネルが海を表現しているらしい。
こんなレリーフもあった
イカ広場からの眺め
海越しに函館山がよく見えた。左は漁港だろうか。
気温はそう高くないものの、やはり動き回っていると汗ばんでくるので、海風が気持ち良かった。
函館を後に、列車で北へ向かう。
函館駅改札口上の発車標
函館駅は自動改札機が導入されているが、昔ながらの列車別改札を行っていて、該当列車には「改札中」が点灯するようになっている。ただし、少なくとも昼間は改札開始前に入場しても、とがめられたりはしない。
上の写真の3行目のスクロールしている案内文に注目。「7時40分ごろ6番のりばに準備できます。」と出ている。これは、8時08分発のスーパー白鳥22号について。
つまり、「スーパー白鳥22号には、7時40分頃に乗車できるようになります」という意味。
秋田駅で「こまち○号 入線時刻○時○分」と表示しているのと同じことだ。(秋田駅の場合、微妙に時刻がずれることが多いような)
親切だけど、列車を「準備できます」という表現がおもしろい。
続きはこちら。
秋田から北海道への旅行では、航空機(千歳)やフェリー(苫小牧)を使う人が多いと思われるが、航空便がなくなった(昔はあった)函館や大沼辺りだけの旅行ならJRを使う人が多数派かもしれない。そんな人には、JR東日本のびゅうの旅行商品など、宿泊と往復がセットになった安いパックがある。あるいはJR往復の乗車券分だけの「函館フリー乗車券」が秋田駅発着で9000円(4日間有効。特急券は別途必要)。
今回は、それらは使わず、秋田から函館までの通常の片道きっぷを使用した。(帰りの分はフリーきっぷでJR北海道エリア内ギリギリまで乗って安く上げるため別に購入。詳細はこの記事末尾)
特急は、秋田から青森まで「つがる3号」の自由席、青森から函館まで「スーパー白鳥25号」の指定席。
「つがる」の自由席が、お盆が過ぎた平日に混雑するとは考えにくいので自由席で充分。「スーパー白鳥」はある程度混雑しそうだし、JR北海道では自由席を増結することはないので指定を取ったほうが無難と考えた。
新青森または青森で奥羽本線の特急と津軽海峡線の特急・急行を乗り継ぐ場合、「乗継割引」が適用され、海峡線の特急料金が半額になる。(余談だが、東北新幹線から海峡線へ乗り継ぎ、さらに函館本線・札幌方面に乗り継ぐ場合は、函館本線の料金も半額になる)
だから、繁忙期で指定席料金が200円増し(自由席+700円)といっても、実際にはその半額で白鳥の指定席に乗れる。つがる自由席1680円+スーパー白鳥指定席2390円の半額=計2870円。
秋田始発の「つがる」の2両の自由席は、予想通り空席のほうが多い状態。
青森運輸区の車掌が1名乗務と言っていたが、実際にはもう1名乗っていて、車内検札をしていた。車内販売はなし。
つがるのE751系電車は、個人的には日本の在来線車両で屈指の乗り心地の良さだと思う。(線路状態のために95km/hしか出せず、車両としては余裕があるせいかもしれないけれど)滑らかな加減速、安定した走行、適度なホールド感のあるシート。
フジテレビの堺さんによる自動放送の「二ツ井」と「大館」のアクセントも安心して聞ける。
昨日の記事の通り、雨雲を振り切って青森県へ入るが、岩木山は見えず。
弘前からは新幹線へ乗り継ぐ人がまとまって乗ってきたが、それでも余裕あり。そして、新青森で降りていった。
つがる3号は新青森15時39分着、青森15時46分着。
乗り継ぐスーパー白鳥25号は、始発の新青森15時35分発、青森15時42分着・51分発。
つがるから乗り継ぐ者としては、新青森で乗り継げるように白鳥の発車を後回しにしてほしいものだが、新青森駅のホームの数が上下1本しかないため、こういう順番にせざるを得ないのだろう。
青森駅では、同じホームで乗り換えができたものの、既に皆さん座っている中に遅れて慌ただしく入っていく感じで、ちょっと恥ずかしい。ほぼ満席で、隣の席にも人がいた。
久しぶりの789系電車。この電車も悪くない車両だと思っていたが、つがるのE751系と比べると、特に居住性ではつがるの方が上に感じた。
座席の腰のあたりが柔らかくてしっくり来ないし、背もたれはE751系よりやや低くて、視覚的にうるさく(他のお客の動きが目に入って)感じた。
JR北海道の自動放送は、5年ほど前に落ち着いた話し方の男声アナウンスに変わったが、どうも好きになれない。ボソボソとしゃべっているとも受け取れ、トンネル内などでは聞き取れない。
蟹田駅でJR北海道の乗務員に交代。北海道新幹線の工事現場をかすめながら進む。
スーパー白鳥では、下り列車で青函トンネルの説明を重点的に行うようだ。自動放送では、2015年度開業を目指して北海道新幹線の建設が行われていることにも言及していた。
この列車では、車掌も熱心に案内してくれ、「この先10個目のトンネルが青函トンネルである」こと、「中に入ると、下の方で紫色の照明が光っている」ことなどを放送。
スーパー白鳥では、通路ドア上のLED文字情報装置で、通過する各トンネルの名前や「次が青函トンネル」と表示されるが、タイミングが若干遅く、青函トンネルに入ったのに「次が青函トンネル」としばらく表示されてしまって、紛らわしい。
今回は、直前に車掌が「青函トンネルに入ります」と放送を入れてくれたので、分かりやすかった。
トンネル内の「竜飛海底」駅に停車し、見学ツアーを終えた人たちを乗せる。
北海道新幹線開業時には、海底駅に停車する列車がなくなる(見学ツアーが廃止)見込みで、もう1つの「吉岡海底」駅は既に全列車が通過して休止駅になっている。
トンネルを抜けて、約4年半ぶりに北海道へ。

木古内を過ぎて海沿いに進むと、遠くに函館山が見えてきて、北海道へ来たことを実感する。

車掌から函館山についての案内放送(牛が寝そべっているように見えるので「臥牛山」とも呼ばれる等)があり、これまた分かりやすい。
※帰りの「白鳥」については、この記事末尾参照。
こんな具合で秋田から約5時間。夕方の函館駅に到着。函館駅前のホテルに宿泊。

申し訳ないけれど、僕は函館に観光地としての魅力はあまり感じない。函館って、横浜とか神戸と同じように、おしゃれな街自体が観光地であり、他の北海道の観光地とは、観光地としての性格が違って感じてしまうからだと思う。
そんなわけで、函館の街を歩いたり宿泊するのは、小学生の頃と中学校の修学旅行以来。といっても、今回も駅周辺をざっと歩いただけ。

函館駅近くの繁華街。北島三郎の「函館の女」の2番で「♪灯りさざめく松風町は」と歌われている。
裏通りは暗くて寂れていたが、この通りはアーケードがあって今時の地方都市としてはそれなりに賑わっていると言えるかな。
翌朝はいい天気。

函館駅前の広場は、花がたくさん植えられていてきれい。
函館駅の向かい、路面電車が曲がる所に、「棒二森屋(ボーニモリヤ)」という地元百貨店がある。

前夜、地下食品売り場に行ってみたら、価格がわりと安め(ランチパックが98円とか)で、イオンのトップバリュ製品が置いてある。さらに、お惣菜は函館市内の「ダイエー湯川店」で製造したもの。(函館周辺には、ダイエーがいくつか残っている)
レシートでは、

ダイエーが運営する食品スーパー(小型店舗)「グルメシティ」が棒二の地階に入っている形になっているらしい。
棒二森屋は、ダイエー傘下なのだそう。(ダイエーは今日8月27日にイオンの連結子会社化されたから、これからはイオン傘下とも言えるのか?)
現在は、福島の「中合」が経営しているようだ。
ほかに函館駅の周辺には、

外から見ただけ。
朝市の海側、青函連絡船・摩周丸(函館市青函連絡船記念館)のそばに、「ふれあいイカ広場」なるものがあるそうなので、行ってみた。

イカっぽいオブジェみたいなのがあるけれど…
文字が一部判読できなくなった、平成6(1994)年2月付の看板があり、モニュメント(=オブジェ)はイカが群れ合う姿をイメージし、ブルーとグリーンのパネルが海を表現しているらしい。


海越しに函館山がよく見えた。左は漁港だろうか。
気温はそう高くないものの、やはり動き回っていると汗ばんでくるので、海風が気持ち良かった。
函館を後に、列車で北へ向かう。

函館駅は自動改札機が導入されているが、昔ながらの列車別改札を行っていて、該当列車には「改札中」が点灯するようになっている。ただし、少なくとも昼間は改札開始前に入場しても、とがめられたりはしない。
上の写真の3行目のスクロールしている案内文に注目。「7時40分ごろ6番のりばに準備できます。」と出ている。これは、8時08分発のスーパー白鳥22号について。
つまり、「スーパー白鳥22号には、7時40分頃に乗車できるようになります」という意味。
秋田駅で「こまち○号 入線時刻○時○分」と表示しているのと同じことだ。(秋田駅の場合、微妙に時刻がずれることが多いような)
親切だけど、列車を「準備できます」という表現がおもしろい。
続きはこちら。