広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

寒の入り

2014-01-06 23:11:11 | 秋田の季節・風景
昨日5日は小寒。
寒に入ると同時に秋田市は寒くなり、今日6日の最低気温はマイナス3.0度、最高気温はプラス0.9度(いずれもたぶん今シーズン最低)。
積雪は内陸部では例年並みの積雪になっているそうだけど、秋田市は相変わらず少なめ。ただし、昨日は最大4センチだったのが、今朝は12センチまで増えた。
大通りの車道の雪はすぐに消えたものの、気温が低いため、裏通りや歩道は残ってツルツルになってしまい、歩きづらくなった。

先日も紹介した、
千秋矢留町の「鷹の松」(今日)
時折晴れ間がのぞき、風もさほど強くないので、雪が降る日の秋田市としては穏やかな天気。
青空と楢山の東部ガスのタンク(今日)
タンク上部にほぼまんべんなく雪が積もっていることからも、風が弱かったのが分かる。
手前のタンクは竿燈を上げている絵だけど、竿燈が雪に隠れてしまった

秋田駅から見る、日を浴びる太平山(昨日。以下同)

土崎駅から男鹿半島の寒風山(左)と秋田火力発電所
煙突の煙もほぼ真上に昇る。

土崎で秋田港の「秋田市ポートタワー・セリオン」を見ると、
青と白に分かれてる?!
ハーフミラー張りのセリオンに、一部分だけ見える青空と白い雲が映り込んでいたのだった。背景は鉛色の空なので、それが目立ったようだ。

冬の日本海の天候はめまぐるしい。

今週中頃は気温がまた上がって雨の予報。そして週末はぐっと冷え込みそうで、真冬日になるかも。やっぱり寒中は寒くなるようです。


以下、こまごまと。
信号機。土崎など秋田市北部ではカプセル形は見られず、フラット形への更新が盛ん。
新国道でもフラット形

消火栓の目印も、管轄消防署によって傾向がやや異なる模様。
秋田市中央部(秋田消防署管内)で多い、白くて細くて短い棒に表示板のものは、土崎消防署管内ではさほどないようで、先端を赤くした竹竿が多い気がした。1本だけ変わったものがあった。
これは目立つ
竹竿(もしくは同サイズの棒?)【25日訂正】竹竿と同じくらいの長さ・太さの樹脂製の棒を、赤とオレンジに塗り分けたもので、それに新しい表示板が付いている。写真では分からないが、「消火栓」という文字も書かれているようだ。
道幅が狭くて交通量が多い旧国道だったので、特に目立つようにしているのかもしれない。

新聞にも出ていたけれど、土崎駅の変化。
駅舎内・ステンドガラスの下
ドアとステンドグラスの間の、何もない壁だった所にからくり時計が設置された。
再掲)改札口を出てまっすぐの位置
秋田港ロータリークラブ創立50周年を記念して寄贈されたもので、12月21日に除幕式が行われた。表示は創立日なのか9月29日付になっている。
時計の文字盤や針の部分はオフィス用掛け時計なのか、味気ないデザイン。電波時計なのは信頼性が高い
23日付秋田魁新報によれば「縦横1・1メートル、重さ55キロ。1時間に1回、文字盤がくるりと裏返り曳山が登場、「寄せ太鼓」「湊ばやし」「あいや節」の3曲が2分間流れる仕掛け。」。
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巴巻・寅巻/芭蕉煎餅

2014-01-03 20:54:43 | 各地お土産・食べ物
お正月の楽しみの1つである食べ物。お節料理やお雑煮には、地域差が大きい。
秋田では、雑煮は焼いた角餅を醤油(すまし)仕立て。鶏肉が入る家庭も多いでしょうか。
秋田だけでなく津軽地方もそうだけど、お節料理を大みそかのうちから食べるのが、他地域から来た人には珍しがられる。別に「年取り膳」「年取り魚」として焼き魚を食べる風習もあるそうで、それとお節が融合して簡略化された結果なのかもしれない。

秋田のお節のメニューで特徴的なものは、ハタハタずしと真っ赤な酢ダコだろうか。
飯寿しであるハタハタずしは、自家製のお宅もあるようだけど、店でも売られている。切り身を漬けた「切り寿司」と、頭だけ取ってそのまま漬ける「一匹寿司」とがある。
我が家はいつも購入していますが、今年はたまたま一匹寿司。今年のハタハタ漁はサイズが大きくなくて良くなかったそうだが、寿司のハタハタも小さかった。(下のほうの写真参照)

あと、お節の飾りのような「ちょろぎ」は広く食べられると思うが、その代表的な産地が秋田県らしい。シソ科のその名も「チョロギ」という植物の根を酢漬けにする。


全国ほとんどの地域でお節の定番食材といえば、紅白あるいは卵が入った伊達巻といったカマボコではないでしょうか。
ところで、秋田県民(秋田市民?)に「カマボコのメーカーを挙げて」といえば、多くの人が「宮城屋」と答えるはず。
「宮城屋のカマボコ」は秋田県民には親しみのあるブランドだが、「たけやのパン」「ヤマヨの麺」「さっちゃんの麺」のような、秋田限定の企業・ブランド。

正式には「株式会社 宮城屋蒲鉾店」で、奥羽本線と羽越本線と太平川に挟まれた秋田市楢山大元町に本社・工場がある。ホームページ2つ(http://www.miyagiya.co.jpとhttp://www.miyagiya-kamaboko.com/)に、ブログにツイッターまであるけれど、どれも中途半端なのは、秋田の企業らしいかな…
「全国かまぼこ連合会」に所属する秋田県内唯一の企業でもあるらしく、まさに秋田県を代表するカマボコ屋さんであろう。(ちなみに東北地方他県で同連合会には青森2社、山形4社、福島2社、笹かまの宮城県はさすがにたくさん所属している)


宮城屋の直営小売店舗は大町店と広面店があって、カマボコ販売のほか、ソバなどが食べられる喫茶もあるのかな?
(再掲)大町店
大町店は通町の通りのいちばん東端・通町橋のたもとにあり、所在地は「大町一丁目1番1号」。

先日、循環バスぐるるの車内で、仙台から旅行に来たらしい親子連れと乗り合わせた。宮城屋大町店の前を通ると「“宮城”屋だって!」と興味深そうに眺めていた。
全国的にカマボコといえば小田原と仙台だけど、その仙台と関係があって「宮城屋」なのだろうか。現在の代表者は後藤さんらしい。
【2020年12月4日追記】秋田放送が発行するフリーペーパー「otto(オットー)」8号(2020年12月)の連載「逸品gem」で、宮城屋が取り上げられていた。「昭和2年創業」「店名の由来は出自の宮城県石巻市から。」創業者が秋田へ移住し、今は3代目。「県内唯一のかまぼこ専門店」とのこと。
屋号は「五」と「徳」を組み合わせたもの
宮城屋では、アワビとかアナゴとかチーズとかいろんな具材を使ったカマボコをいろいろ作っていて直営店で購入できるほか、一部商品はスーパーでも売っている。
年末にいくつかの秋田市内のスーパーのカマボコ売り場を覗いてみると、大手メーカーは紀文(東京都)、堀川(新潟市)、あとは伏見(新潟市)など。各社の製品や販売網もあって、小田原のものなんかはあまり来ないのだろうか(鈴廣は少々あったようだ)。

そして、宮城屋が県外資本大手に負けずにがんばっていた。例えばイオンリテールでも、売り場の3分の1ほどは、宮城屋の製品で占められていた。

宮城屋の正月向けカマボコは、定番の伊達巻、それに緑色のなるとのでっかいようなの(名称忘れた【2015年12月29日追記】「青巻」だった。スーパーでは扱わない店も多い)もあるけれど、我が家で外せないのはこの2つ。
巴巻と寅巻
今年はハーフサイズ(370g)を購入。伊達巻は300gで700円ほどなのに、どちらも1000円ほどした。
【2015年12月29日追記】フルサイズは750gで2000円前後する。【2016年1月1日追記】通販サイトによれば、長さはフルサイズが21センチ、ハーフサイズが10センチ。
【2022年12月28日追記・各種商品の値上げが進んだ2022年末では、ハーフ375グラム1700円(8%税込み)、フル750グラム2500円程度】

「巴巻」「寅巻」どちらも、宮城屋オリジナルの商品らしい。特に巴巻のほうはホームページでは「日本で唯一のオリジナル蒲鉾です。」となっている。
Googleでそれぞれを画像検索しても、カマボコの画像としては宮城屋のものしか出てこない。

どちらも、タラ、イトヨリダイ、卵を使っている。
パッケージには「たまご仕込み巴巻」「きくらげ仕込み寅巻」とあるように、ゆで玉子や刻んだキクラゲを中に入れて、伊達巻みたいな“皮”で巻いたカマボコということになる。(だから巴巻は中も外も卵【1月5日追記】ただし、皮部分に混ぜられた玉子の量は伊達巻よりは少ないらしく、伊達巻ほどボソボソではなく、どちらかと言えばしっとりツルンとした食感)
どちらも中心部と皮の境界部分には少し緑色が入っている。
巴巻 寅巻(と後ろにハタハタ寿司)
巴巻は断面に玉子が3つ並ぶのを「三つ巴」に見立てた命名だろうか。作るのは技術が求められるかもしれない。
【7日追記】考えてみれば、巴巻でゆで玉子の端を見たことがないし、卵の黄身の食感も普通のゆで玉子とは違う。おそらく、白身と黄身に分けてゆでたものを、巻く時に半円にしたゆで玉子っぽい形になるようにしているのだろう。

寅巻は色合いからトラのイメージだろうか。ホームページの一部の画像では、皮の部分が中まで入り込んで「の」の字状になり、トラの尾のように見えるものもある。

僕は小さい頃から、ほんのり甘いこれらのカマボコが好きだったけれど、秋田ならではのものだと知ると、さらに愛着が湧くものだ。

【2015年12月29日追記】上記の通り大きさや価格は、寅巻と巴巻で同じ。ただし、巴巻のほうが消費期限が数日短く、扱う店舗も少ないようだ。寅巻のみを扱う店舗、巴巻はハーフサイズだけを扱う店舗もあった。巴巻は卵を使っているので日持ちせず、それを嫌う店があるのかもしれない。
【2016年12月23日追記】秋田放送の番組によれば、同社の売り上げ(?)ランキングでは、1位寅巻、2位ベーコンチーズ巻、3位巴巻。巴巻にはマヨネーズを付けて食べるのもおすすめとのこと。

※その後、巴巻に変化(?)が生じた。

【2019年12月19日追記】高知県に「大丸」というカマボコがあることを知った。複数のメーカーが製造販売。中央部にゆで卵がそのまま入ったカマボコで、すり身部分は白やピンクで、表面は茶色いものもあるようだ。デザインは違うが、寅巻とコンセプトは同じ。「皿鉢料理」の1品だったり、正月に食べたりするそうだ。




ついでに、宮城屋大町店の斜め向かい、老舗菓子店「高砂堂」の商品からも1つ。
(再掲)
明治27年創業で、大正7年築の重厚な店舗が今も使われている。
※秋田には他にも「○○高砂堂」という菓子店があるが、それらは(分家とかのれん分けとかによる)別経営なので、商品はまったく別物。

看板商品は「りんごもち」というリンゴ風味の羽二重餅だけど、こんな商品を久々にお目にかかって思い出した。
蕗せんべい
直径8センチほどの円形の薄い最中の皮みたいなお菓子。
秋田蕗らしきものを刈り取る(? あるいは持つ?)人の絵と「蕗せんべい」という文字の焼き印が押されている。パッケージの品名表示欄は「ふきせんべい」。原料に蕗は使われていない。(色や焼き印は他のバリエーションもあるはず)
中には白あんベースの羊羹状のあんこ
挟まれたあんは、バナナ風味。

そうそう。僕が子どもの頃は、この商品は「芭蕉せんべい」という名だった記憶がある。
バナナに似たバショウという植物があって、たまに秋田でも生育する(象潟の蚶満寺とか)。バナナ味の連想から、芭蕉せんべいかと思っていたが…

秋田県横手市の「木村屋」では、これとほぼ同じ「芭蕉せんべい」が大正2年からあるそうだ。
また、青森県弘前市周辺のいくつかの店や秋田県大館市の煉屋では、バナナ風味のあんを入れた「バナナ最中」がある。昔はバナナが貴重だったというし、これらはバナナへの憧れからできたお菓子なんだろうか。

ちなみに、全国的には別の「芭蕉せんべい」があるそうだ。
主に関西方面に多いらしく、縁日でも売られるようだが、バショウの葉から連想した細長いせんべいだそう。
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雪のない正月

2014-01-01 18:23:04 | 秋田の季節・風景
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
大みそかの夕日を浴びる秋田市千秋矢留町の「鷹の松」。左後方は千秋公園・御隅櫓
今のところ、秋田市は12月13日のドカ雪を除けば、今シーズンは過ごしやすい冬。年明けのこれからドカっと来る可能性もありますが。

かろうじてホワイトクリスマスになった秋田市は、その後減って大みそかには積雪ゼロとなった。上の写真の通り、片隅に積み上げられた雪が残る程度。
大みそかは青空が広がって日が差し、最高気温は5.6度。穏やかな年の瀬。

年が明ける頃から、雷と強風の荒れ模様に。どんより暗い、冬の初めのような元旦となった。夜明け前に8.1度まで上がった気温は徐々に下がって、雨から雪に変わった。でも、積もるほどではなく、引き続き積雪ゼロ。
こういう正月も、秋田市ではたまにある。


年末の秋田市中心部の光景。
11月初めには設置されていた、ぽぽろーど「フォンテAKITA」前のクリスマスツリー。
以前は年が明けてもずっと設置され続けるという奇妙な光景が見られたが、最近はクリスマスが終わればすぐに撤去されている。
クリスマスツリー跡
今年は12月26日の段階で既になかった。(26日はパイプを組んだ台座は残っていたが、現在はそれも撤去されて通常の状態)
そして、恒例の殺風景な風よけが設置されていた。


秋田デスティネーションキャンペーンが12月で終わった。28日には、クロージングイベント「秋田DC感謝祭」が秋田駅中央改札口前で行われた。
効果はどんなもんだったでしょうか
東口の窓ガラス装飾や中央改札口前床面の装飾も、年内(たしか28日時点で既に)に撤去された。

26日のJR東日本秋田支社
秋田支社の上の横断幕は、黄色いDCのものがまだ残っている。
右側は、
「2014.3.15 こまち320km/h運転開始」
以前は「スーパーこまち」と書かれたものが出ていたが、ダイヤ改正発表を受けて変わったようだ。
駅のみどりの窓口上には、まだ出ていない(竿燈の提灯が並んでいる)。
大みそかの秋田支社
年末になると、秋田支社の横断幕はすべて取り払われた。強風への備えだろう。
【2014年1月17日追記】2014年1月17日時点でも、横断幕はないまま。冬の間はこのままなのかもしれない。
【2014年2月3日追記】2014年1月下旬には、320km/h運転開始の幕が復活。左隣には大人の休日倶楽部などの幕が掲出された。


県警の道路情報板。今日はいつもと同じ絵入りパターンだったが、年末はこんな表示だった。
 
「交通死亡/事故多発/注意!」「あせらず/安全運転」
「秋田県警察本部」などがない、2画面の繰り返し。

それにしてもこの文字、なんとかならんのだろうか。
「事故多発」「運転」は以前と同じ文字を使っている。「安」は冠と下のバランス、くの字に曲がる部分がズレていたり、おかしい。
「あ」の曲線部分の絡み具合、直線のみで構成された「せ」、最後が1ドットだけ上に上がっていてアゴが出たような「ら」、「ず」の最後ももうちょっと左に払うべきでは?
こんな文字で「あせらず」と言われると力が抜けちゃいそうだけど、それによって事故防止を狙ってるのか?!
※関連した続きはこの記事中ほど


【1月3日追記】記事アップ後、1月1日の夜から雪が降り出し、2日は4センチほど積もって、秋田の正月らしい光景になった。
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