麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

ニールとサイモンそしてガーファンクル

2005年09月17日 | 鑑賞
古き良き時代、栄光の80年代小劇場の王道
=“自分探し”をたっぷり堪能できる
NLT『ニールとサイモンそしてガーファンクル』
(作=東野ひろあき、演出=北澤秀人)

通常大きめの小屋で、主役は外部から客演を迎え、
翻訳劇をきっちりやる新劇団=NLTだが…
本作は純正劇団員のみで見せに魅せ
僕的には大型翻訳劇の数十倍面白かった!!

「見せに魅せ」と書いたが
次々に楽器は弾く、歌は歌う、ピザは回す…
役者たちのみの転換で~このあたりも80's小劇場だ
終演後には役者紹介もしちゃうもんネ!~
  アメリカの荒野から安宿、ボールパーク(野球場ね
  ライブハウスと…場面が流れて行く中、
  主人公は“自分探し”するくらいだからアンチヒーローで、
  云えば、日本人らしくウジウジしてるのだ。
  その名もススムくん。
  まるで進めないススムくんというわけだ…。

25日まで下北沢「劇」小劇場で公演中なので
ネタばれは避けるが……、タイトル通り、
劇作家ニール・サイモンと
ご存知サイモン&ガーファンクルが活躍する時代
=S&G再結成の81年9月9日前後に
物語の「時間」を置くことで
芝居の中の時代と芝居そのもののテイストを合致させ、
かつ「あの時代は…」的感傷なんて微塵もなく、
ちゃんと「今日」を照射しているのだ

それは芝居のアタマとケツに挿入されるニュースなんてなくても
十二分に芝居の中身から感じ取れるものだ。
が、きっと作者は、最後の最後に「7時のニュースでした
と言わせたいがためにニュースの仕掛けを作ったのだろう…。
つーか。
   そんな風に思わせるくらい、S&Gをはじめ、
   時代やアメリカや日本や…何より人間に対する愛のあふれる
   作者の想いと、粋な茶目っ気溢れる舞台です。
あとあと。宣伝美術もグーです

最後に・・・
東演も貸し劇場が劇団経済を支えていたりしてるから、
NLTさん的なそれである冒頭に述べた形態は
続けざるをえないのだろう・・・
でも、でも、純正座内芝居は
(これまでも内幸幸町ホールやみゆき館などで
 上演されていますが)
是非続けていただきたい。
今回のように「劇」小劇場クラスの小屋で、
しかもナンバー公演として

大きなお世話ですが・・・
本日(9/17)昼に観劇。


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